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2015年10月23日 (金曜日)

自動運転自動車は安全か?

下記の記事が出ている。

 Tesla self-drive mode filmed 'endangering passengers'
 BBC: 22 October, 2015
 http://www.bbc.com/news/technology-34603364

(余談)

一般に,法規範をコンピュータプログラムとして実装しようとする場合,当該法規範の体系が数学的に矛盾なく構成されているものであることを要する。

しかし,現実にはそうではない。

数学的に解決不可能な規範は無数にある。

よって,形式論理学によって法規範を解析することも記述することもできない。

これが人工知能の一領域である法的推論研究の失敗の根本原因だということは周知のとおりだ。

実際には論理ではない部分があるのだ。

さて,ロボットは法規範だけではなく様々な規範と矛盾なく行動(動作)することが求められる。

無理だろうと思う。

実装できないからだ。

こういうことについては,ときどき大学の講義の中で触れるのだが,学生の反応がイマイチなのですぐにやめ,本来の講義内容に戻ってしまう。要するに,並のレベルの講義を提供することになる。

なんで並のレベルの講義を求めようとするのか,よくわからない。

並のレベルのものは独学で習得できるし,そうしなければならない。本を読んでよく考えれば誰でもわかることだ。少なくとも司法試験レベルの程度の勉強であれば独学だけで完全に達成可能だ。私はそのようにして独学により司法試験に合格した。

誤解を避けるため付言しておくと,好奇心が乏しいのは私の所属大学の特性ではない。東大や慶大等を含め,どこの大学にいっても全部同じだ。頭のよい秀才であることはよくわかるのだが,ただそれだけのことなので,「よくできました(花丸)」程度のあたりで終わってしまっていると評価するしかない。

少なくとも,偏見なくものごとを観察し,じっくりと本質を考察し,そして,自分の中から「何か」を生みだすような力をもっている学生と出逢うことは滅多にない。

無論,例外はある。

そのような例外的に好奇心の旺盛な学生は,地道に努力と研究を重ね,幸運に恵まれれば,そして,欲望にとらわれて横道に逸れることがなければ,きっと大成することができることだろうと大いに期待している。

そういう学生には,誰も教えてくれない本当のことをちょっとだけ教えたりすることもあるのだが,さて,どう受け止めてくれたかについては全くわからない。

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