Microsoft Windows 10について,プライバシー侵害的だとの厳しい批判
下記の記事が出ている。
Windows 10: Microsoft under attack over privacy
Guardian: 1 August, 2015
http://www.theguardian.com/technology/2015/jul/31/windows-10-microsoft-faces-criticism-over-privacy-default-settings
Windows 10: Users, Experts Raise Privacy Concerns
NDTV: 3 August, 2015
http://gadgets.ndtv.com/laptops/news/is-the-real-price-of-windows-10-your-privacy-and-data-723081
‘Incredibly intrusive’: Windows 10 spies on you by default
RT: 31 July, 2015
http://www.rt.com/usa/311304-new-windows-privacy-issues/
安全のために分離しているものを自動的に統合してしまうので,当然の結果として,利用者の安全が崩壊する。
マイナンバーと同じで,個人識別を容易にし匿名性を喪失させることが目的だと推定される。Microsoft社が連邦の国防に協力せざるを得ない立場にある以上,不可避の措置と思われる。
開き直ってこのような機能を公開のものとし,隠れてやらなくなっただけ,かなりまともな企業になったと言えるのではないだろうか。
同じようなことは昔からあった。
しかし,そもそもインターネットという仕組みは最初からそういうものなので,Microsoftだけを責めることはできない。
そういうことだ。
[追記:2015年8月7日]
関連記事を追加する。
Windows 10 Under Fire for Default Privacy Settings
infoSecurity: 6 August, 2015
http://www.infosecurity-magazine.com/news/windows-10-under-fire-default/
[追記:2015年8月9日]
関連記事を追加する。
Windows 10’s privacy policy is the new normal
ars technica: August 9, 2015
http://arstechnica.com/information-technology/2015/08/windows-10s-privacy-policy-is-the-new-normal/
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コメント
江藤貴紀さん
どこかの国の首都は,御馬鹿の結晶として世界遺産登録したほうが良いのではないかと思います。金に目のくらんだ連中の努力の結末とでも言うべきか,世界で最も脆弱な都市の一つだと言えるでしょう。ある一定の範囲で市街戦が発生し人が立ち寄れない状況が発生すると,全体として直ちに壊滅してしまいます。草葉の陰で後藤新平氏が泣いているのではないかと思います。
***
英国には何度か出張したことがあり,都市も田舎もくまなく見てまわりました。
どこでも食べ物は粗末でまずかったです。
このことについて,色んな見解があります。
そもそも貧しい国だということがあります。貧しい国であるがゆえに世界に進出して帝国を築いたわけですし,貧しい国であるがゆえにチャーチルが米国に泣きつかなければナチスの猛攻の前に陥落寸前になってしまったということにもなります。
しかし,世界のどんなところに進出しても将兵が粗食に耐えて支配することが可能なようにするために,現在でも味覚を発達させず何でも食べることができるように鍛えているのだという見解があります。庶民は別として,少なくとも将校クラスの幹部候補生についてはどんなに厳しい状況でも生き抜き,その地の支配者として君臨できるようにする訓練を現在でも続けていることは事実です。現時点でも大英帝国であり続けるための努力と訓練を怠らないということなんでしょうね。世界の弱小貧困国が世界の支配者であるためには,合理的な発想だと言えます。マルサスの「人口論」は正しいです。そして,その冷酷な論理(←論理それ自体はマルサス以前から認識されていた。)に対する現実的かつ合理的な解決策を発見し,それを実行することができた結果,大英帝国を成立させることができたと考えるのが妥当でしょう。
これに対して金満家である米国では物量作戦が主要なものになります。かなり効果的だと思います。しかし,弱点もある。精神力の面では弱すぎるからです。だから,ゲリラ戦やテロ対応ではめっぽう弱いという結果を招いてしまいます。その弱点をカバーするために,事前に全ての情報を網羅的に傍受し解析済みにして事前に手を打っておくということが国家としての生存のための必須の要件になると考えられます。そういう国だとして理解すると,全てを合理的に解釈することが可能になります。
では,中国はどうかというと,イケイケで侵略を続けている間はとても強い国です。世界最強かもしれません。占領した支配地の元の支配者を皆殺しにし,民を奴隷化し,侵略に功績のあった者をその地の王にするというやり方は,古代から現代まで全然変わっておりません。しかし,一定範囲の侵略が一応完了すると,たちまち分解の方向でのベクトルが強力に作用します。欲張りが多すぎるんですね。そして,自壊します。実は,この自壊したときが一番怖い。元の支配者を倒した勢いで,そのまま対外侵略に転ずるからです。イケイケのムードが最高潮に達しているので,世界で最も強い状態が発生します。ですので,清朝末期のように,ほとんど死んだ状態で「生かさず殺さず」みたいにしておくという当時の大英帝国のやり方は,実は非常に賢明だったのだと考えられます。日本が東アジアの近代化を唱えるようになったのは,遠い祖先の子孫である清朝の中国の人々を救わなければならないという真剣な気持ちがあったことは事実だと思います。ただ,そのような思想を利用して侵略の基本原理に転用した人々が存在したことも事実です。ここらへんは,きちんとわけて議論しなければならないのですが,現在の中国の指導層は,そのようにきちんとわけて議論すると自らの正当性根拠を喪失させてしまう危険性のある部分を明晰に分析済みなので,侵略一辺倒で日本を非難し続けるしかないということになるのでしょう。
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では,日本国は現時点でどの程度まで侵略されているかというと,既にかなり侵略されているだろうと推定しています。
例えば,ソフトウェアやシステムの画面表示やマニュアルなどを見ていると,普通の日本人なら「日本語」,「和訳」等と書くところが「日語」,「日訳」等となっているものをしばしば見かけます。後者の表現は,日本語ではありません。中国語です。システムの内部(ファームウェアなど)で既に支配されてしまっているということを明瞭に示すものだと理解しています。
実は,英語で書かれたものでも同様の例を多数発見しています。一見すると英語なのですが,日本のカタカナ外来語と同じで,英語でも米語でもあり得ないものが多数あります。書いた人間のクセや氏素性等が無意識のうちに出てしまうのでしょう。
投稿: 夏井高人 | 2015年8月 4日 (火曜日) 09時13分
夏井高人様
お忙しい中、たびたびご返信ありがとうございます。
安全のために分離するというのは何事においても初歩の初歩で重要なことですね(植物・動物・細胞etcの作り自体、一部が破壊されても残りの部分から再生できるようなフェイル・セーフのメカニズムが用意されている〜〜というかそのような形質の遺伝子しか、遺伝子のプールの中で生き残れない〜〜ようになっていますよね。
なおコンピュータに限らず、脆弱性というのを考慮できていない国は何でも集中させる傾向があると思います。
例えば半世紀ちょっと前に非常に大規模な陸戦が行われた国で面積も広くないのに、国境からほど近い首都に高層ビルを建てまくるという国があって行くたびに呆れます。
また、爆弾投下についてはどこよりも教訓を得ていて然るべきなのに、やはり高層ビルを建て続けている国もそのすぐ近くにありますよね(金儲けに目がくらんだのか、それとも思考力が無いのか、あるいは陰謀論的にそう仕向けられていると考えるべきなのかは私には判断できません)。
何とかと煙は高いところに上りたがるといいますがクラウドを好む人は高いビルもおそらく好きなのでしょう。
逆に、賢い人々は意地でも一定以上の高さの建物を建てようとしませんよね。表向きは景観維持のためとなっていますが・・・
あと、東南アジアの某国でも経済発展はあるていど進んでいるにもかかわらず首都には決して高層建築を立てない国がありました。行かれてすぐ見抜かれたことがあるかもしれませんが、周辺国と比べると、明らかに都市設計の思想が違います(たぶん、冷戦時に大量の爆弾を投下された教訓でしょう)。
あと極めて賢い国になると、他国の脆弱性は握りつつ、自国の堅固さは最高度に上げようとしますね。①色んな国の指導者が悪巧みをして儲けた資金などを「絶対に秘密にしておくから」といって集めておいて②自分たちの生活基盤は最悪のシナリオまで想定して作ってするなど、とても賢明に思えます(実は、つい最近本を読んで昔どこかで聞いた話がようやく腑に落ちたところなのですが)。
基礎的な都市設計や教育などでナイーブな国は、情報技術戦略に関しても、やはりナイーブなのだろうなと悲観しています(まあそういう国はたくさん暗記させて、他の国よりテストのスコアを上げるのが好きですが、どこまで行っても頭が回らないダメさがあります。元凶がどこにあるのかは私には分かりません)。
江藤貴紀
投稿: 江藤貴紀 | 2015年8月 4日 (火曜日) 08時15分