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2015年8月29日 (土曜日)

微生物相(Microbiota)

非常に古い考え方では,地球上にある生物は動物と植物とに2分して分類されるとされてきた。

現行の種の保存法や種苗法も,このようなボロボロになった古い考え方を基礎として構成されている。

しかし,現在では,動物と植物とそれ以外に3分して考えるのが普通だ。

「それ以外」の部分については諸説ある。

現在の通説は,「微生物相(Microbiota)」としてひとくくりにする。この考え方を前提とすると,生物相は,古典的な動物相と植物相の2分類ではなく,動物相,植物相及び微生物相の3分類が正しいということになる。

その結果,生物と関連する現行の多数の法令及びそれに基づく通達等は,科学的な根拠のない異常な規範の体系になってしまっている。そもそも,民法や知的財産法等の関連分野の学者が,自然科学に全く追い付いていない。サボって勉強していないのだ。

現在では,「**専門」と言って威張っていられる時代ではない。全ての分野に常に精通していように日々精進を重ねないと発言力を失ってしまう。

それだけ厳しい時代だと言えるのだが,トップを走る気がなければ追従すればよい。新しい考え方が納得のいくものであればそれに従えば良いのだ。

新しい考え方と形骸としての法制度との間に齟齬がある場合には,もちろん形骸のほうを破壊して再構築すれば良い。

再構築のための基本的な考え方は,法学の中からは出てこないし,法的思索を深めることによってもでてこない。法理論をどのようにいじくりまわしても「同一の系」の内部での並べ替えに過ぎないので,新しい発想など絶対に出てこない。その系の外に飛び出さなければブレイクスルーやパラダイムシフトなど決してあり得ないのだ。

常に,事実を直視し,事実に従うことが大事だ。

法理論は,説明のためのレトリックのようなものに過ぎない。常に「あとづけ」となってしまうという宿命を負っている。

こういうことはフリチョフ・ハフトの著作の中でも詳しく述べられていることで,私も若いころに貪るようにして全部精読したものだ。けれども,現在の若い人の中にはハフトの名さえ知らない者がかなり多数あるというのも偽らざるを得ない現実だ。

要するに,自分の専門分野と対比して相対的にリベラル・アーツとして位置づけられることになるようなタイプの一般教養が圧倒的に不足している。

もっともっと知識と教養に貪欲にならなければならない。この貪欲さは,いくらあっても足りないくらいだと思っている。

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