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2015年6月14日 (日曜日)

ビッグデータの利用が国家による大規模サイバー攻撃を招いている?

下記の記事が出ている。

 Big Data Could be Reason for Large-Scale Nation State Attacks
 infoSecurity: 11 June, 2015
 http://www.infosecurity-magazine.com/news/big-data-reason-large-scale-nation/

私は,そうだろうと考えているし,このブログでも授業でもそのように説明してきた。

まとめて全部いただける場所があるのなら,サイバー攻撃者がそのような場所を狙わないはずがない。

だから,「絶対大丈夫だ」と保証したりしてはいけないのだ。「全部奪われる危険性を否定することは不可能だ」と述べるのが正しい。

通常,問題となるシステムのインターネット接続を禁止するだけで相当の効果はある。しかし,それだけで絶対に大丈夫などということはできない。常に内通者や愚劣な内部者が存在することを忘れてはいけない。現実に,過去の事例の多くが,そのようにして発生してきた。

「モラルハザード」という言葉があるけれども,情報セキュリティの基本の一つとして,「モラルに期待してはならない」ということを忘れてしまっている人が多いのではないかと思う。原則として「裏切り者しか存在しない」という状況を想定して考えるべき必要性がある。

だから,常にホッブズが正しいのだ(←読者の中には文脈理解をする能力がなく,万人の万人に対する闘いを解決するための手段としての絶対王政のことを指すと理解している者もあるようだが,頭が悪すぎる。万人の万人に対する闘争状態を解決するための合理的な方法など決して存在しないということを述べているつもりだ。)。

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