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2015年6月12日 (金曜日)

いけいけどんどん

下記の記事が読んだ。

 【堀江貴文×森川亮 特別対談(2)】仕事の「思想」を変えれば、チャンスは無限大!
 Diamond Online: 2015年6月11日
 http://diamond.jp/articles/-/72892

隣国の景気がよかったころ,隣国の人々は同じようなことを言って慎重型の日本式経営を馬鹿にしたものだったが,その結末は,全崩壊となっている。

歴史に学ばない人々は,結局,同じようなところでつまずき,同じようにして滅ぶのだ。

私は,過去から学ぶことのできることは非常に多いと思っている。

ただ,「**先生がこう言っているから」という理由だけで鵜呑みにするのはダメだ。自分でよく考え,解釈し,判断しなければならない。

そのためには,20歳になるまでに,受験勉強ではなく,とにかく教養を積むような生き方をすべきだろうと思っている。

そうしなかった人は,手遅れだと思わずに,今からでもよいから,とにかく教養を積むべきだと思う。

その上で,「**に書いてあるから」ではなく,自分自身の目で事実を直視し,もし従来の理論や説明で釈然としないところが少しでもあるならば,従来の理論や説明がそもそも間違っているかもしれないという発想で,自分でしっかりと考え直すということを繰り返せばよい。

結局,ずいぶん昔の哲学者が述べていた「イドラからいかにして抜け出すか」という課題と常に取り組むしかないという結論になる。

これは,単なる思い付きではない。

単なる思い付きだけは,深みがないので,いずれ破綻する。

(追記)

私は,「ブログ」なるものに飽きていない。現在でも3つのブログを公開して更新し続けている。

そもそも「ブログとはこういうものだ」という固定観念はない。あくまでもツールとして利用できる機能は利用しようということしかない。

表現手段と表現内容とは別なので,ツールがどうのこうのという発想はそもそもない。

だから,ブログという手法に飽きるということもない。

飽きると感ずる人は,そもそも,実質的にみて意味のあるような表現内容を何ももっておらず,新たに生み出すこともできないのではないかと思う。

では,いわゆる「キュレーションサービス」なるものはどうか?

実質的にみて何も有意義なものが付加されているわけではなく,単に転送しかしていないようなものが多いから,「実質的にはキュレーションではない」という意味で羊頭狗肉の類ではないかと思うのだが,それはさておき,他人からの借りものは,誰でも同じように借りものなので,たちまち飽和し,瞬間風速的に盛り上がった後に瞬時にして消滅してしまうようなビジネスモデルなのではないかと思う。

「他人から借りること」は,それがビジネスである限り,万人にとって平等に可能なことなので,そのような手法を用いて競争力をつけようと思っても全く競争力がつかない。誰かが同じようなサービスの提供を必ず受けているからだ。だから,「ビッグデータ」なるサービスもたちまち飽和して消滅することになる。

競争力とは,「自分にしかない」というボトルネックを人工的につくることによってのみ成立するものなので,他人から提供されるものでは競争力などつかないのは当たり前のことなのだ。

他人から借りるのではなく,自分自身の頭脳で考え抜くことが大事だ。

(追記2)

実質的には同じようなサービスなのに名前だけ変えて新たなブームを生みだすというタイプの陳腐な商法こそ,既に時代遅れなのではないだろうか。

ネットの利用者は次第に成熟してきていると思う。

「名前だけでごまかされるような愚かな消費者ではなくなりつつある」という事実をしっかりと見据えて,今後のビジネスモデルを考えないといけないのだろうと思う。

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コメント

江藤貴紀さん

「いけいけどんどん」は姿勢の問題ですよね。

「何を?」いけいけどんどんするのかという内容の問題となると,姿勢だけでは解決できません。

現実には他国のパクリばかりやる国になります。なにしろ,古くからの学問や知識の分厚い蓄積というものがないのですから。

古い学問や思想を乗り越えるためには,古い学問や思想を完全にマスターしていなければなりません。簡単なことではないです。それを思い付きだけで適当にやろうとすれば,必ず失敗します。思い付きに過ぎないものは,検討や思索を経ていないので,欠点だらけということになるんですよ。

欠点だらけでも思い付きを大事にしようという考えを基礎とする国はあります。歴史が浅い国ばかりです。過去に同じことをやって失敗したことがない。

だから,将来において,古い歴史を持つ国が過去に経験したのと同じ大失敗を経験することになります。

徳川時代であれば,責任者の一族を全部集めて処刑し,後世に悪い種が残らないようにしました。その是非は別として,何か大失敗をして世間にとてつもない迷惑をかけても処罰されないような状態で,いけいけどんどんだけ推奨されれば,その国のモラルは崩壊します。大罪を犯して服役している者が原則として特赦され解放されてしまうような国も全く同じです。これは茶番としか言いようがないです。世界から信用を失うことになるでしょう。

そのような国では,いずれ国家としての存立さえも危うくなってしまうと思います。

歴史は繰り返します。


投稿: 夏井高人 | 2015年8月20日 (木曜日) 07時20分

夏井高人様

私は、ときどきペシミストになります。

一般人が、教育改革によって、かつての仮名遣いを教えられなくなったとたん、100年前の文章も読めなくなり歴史の断絶が起きた国がありましたね。

それなら、歴史から人が学んでいないわけで、いけいけどんどんの刹那的なやり口のほうが(せいぜい100年に満たない人生では)上手く立ち回れるのではないでしょうか。別にやりたくはないですが・・・

投稿: 江藤貴紀 | 2015年8月20日 (木曜日) 05時26分

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