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2015年3月13日 (金曜日)

山野井徹『日本の土-地質学が明かす黒土と縄文文化』

Amazonに注文していた下記の書籍が届いたので読んだ。

 山野井徹
 日本の土-地質学が明かす黒土と縄文文化
 築地書館 (2015/2/27)
 ISBN-13: 978-4806714927

「黒ボク」については,炭素質が多いことは理解していた。しかし,その生成の機序については確実なところを知らなかった。個人的には,生成中の泥炭が変化したものではないかと思っていた。

この書籍では,縄文時代の焼畑の化石だという説を採っている。

たしかに,そのようにして生成された地域は全国各地にあるのではないかと思う。

すると,黒ボクのような良質の土を生成するには非常に長い年月を要するということになるわけで,重機をもちいて除去したり覆土したりして陳腐な開発をする行為はまるで馬鹿丸出しの間抜けな行為ということになりそうだ。あるいは,日本人の祖先に対する崇敬の念の欠如とでもいうべきか・・・

ただ,私は,焼畑だけで日本全国の全ての黒ボクを説明できるとは思っていない。

更に勉強を重ねようと思う。

[追記:2015年3月16日]

関連するものとして下記の書籍を読んだ。

 須賀丈・丑丸敦史・岡本透
 草地と日本人-日本列島草原1万年の旅
 築地書館 (2012/2/20)
 ISBN-13: 978-4806714347

内容的にはかなりかぶっているので,どちらか1冊を読めば大凡のことは理解できる。

ただ,この『草地と日本人』の冒頭カラーページにある分布図は非常に参考になる。

黒ボクが分布している場所がかつて野焼がなされた場所ということになる。それの範囲がこの図で一目瞭然となる。更に,縄文時代に海だった地域な水色で表示されている。日本の姿は現在とは相当違うものだったことを理解することができる。

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