廣東番禺東漢墓出土の「李氏作鏡四夷服多賀国家人民息宜子孫」銘の鏡
下記の書籍を読んだ。
謝崇安
汎北部湾地区秦漢時代的古族社会文明
科学出版社(2014年12月)
ISBN: 9787030426215
中国の広西チワン族自治区の古代文化について論じたもので,現在のベトナム周辺の古代の文化との共通性が強調されている。なかなか説得力があり,通読してとても勉強になった。
同書に多数収録されている図版の中には,日本国の古墳等に残されている紋様等と共通するものがかなり多数あり,文化的共通性を感じさせる。おそらく,古い楚や巴の文化とはこういうものだったのではないかと想像することができる。
同書の79頁には後漢代の鏡の拓本の図があり,その銘文が示されている。そこには,「李氏作鏡四夷服多賀国家人民息宜子孫」(←同書中の原文は簡体字だが,同書の記載と拓本から繁体字に復元)とある。
日本国内出土の三角縁神獣鏡にも「多賀国家人民息」とあるものがある。
いろいろと考えさせられる。
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