スミレ(続)
以前,スミレの記事のことを書いた。
スミレ
http://cyberlaw.cocolog-nifty.com/blog/2015/01/post-22f2.html
自然と野生ラン2015年3月号86頁に「日本列島のスミレ『マンジュリカ』人類が持ち込んだのか!?そのルーツを探るⅡ」と題して続きの記事が出ていた。
内容は,南方から渡来した人々による焼畑農耕がスミレの仲間を日本国に持ち込んだというもので,非常に面白い。
著者の遠藤氏は,その系統のスミレ類の原産地をベトナムあたりだと推定し,台湾経由で日本にやってきたと述べている。
このような流れは,例えば,神柱をたてて祀る文化の伝承経路とも一致している。
スミレの仲間は小さな植物で,春先に開花した後は閉鎖花だけになり地味になってしまうため,興味をもつ人はそんなに多いとは思われない。しかし,この小さな植物が古代の歴史を物語ってくれるということが非常に興味深い。
私見によれば,日本の野生植物とされ希少種とされている植物の大半が古代に人間が持ち込んだものを祖先とし,その後,人工交配や自然交雑等を重ねることによって種類を増やしたものだと思う。
だから,大概の野生植物は,実は人里近くに自生しており,本当の原生林の中にはない。
このような植物を本気で保護しようとするのであれば,人間と一緒に安全な生活環境を維持するという他にはなく,頭でっかちで理屈倒れの見解では全滅という未来しかないのだ。
事実を直視することが大事だ。
個人的な思い入れや情緒のような感情は完全にゼロにしなければならない。
色即是空。
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