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2015年1月24日 (土曜日)

周祖亮・方懿林『漢帛医薬文献校釋』

下記の書籍を読んだ。

 周祖亮・方懿林
 漢帛医薬文献校釋
 學苑出版社(2014/5)
 ISBN: 9787507744996

日本でも写真資料(解題付)の出ているものが多く含まれているので,大要を理解するには日本での出版物でも足りるのかもしれないが,細かな点の解釈となると次から次へと疑問が生ずることがむしろ普通なので,類書を何冊か収集して比較検討しながら考察を進めている。

この書籍は,これまで読んだものの中では最も詳細に校註が加えられており,その説明内容にも納得度の高いものが多い。

若干「読み過ぎ」というか,「本当にそのように読めるのか?」と疑問のある部分もある。しかし,それはそれで,一つの推測として大いに参考になる。そのような推測を参考にしながら,更に考察を深めることができる。

推論の可能性の幅の上限と下限をきちんと意識しないで1点しか正解のないような断定的な解釈を下すほうがずっと危険なことだと思う。

目下,研究中の課題との関係でも極めて大きな示唆を得ることができた。

良書だと思う。

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