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2015年1月29日 (木曜日)

石井夏生利『個人情報保護法の現在と未来-世界的潮流と日本の将来像』

昨年,石井夏生利先生からありがたく献本していただいていたのだが,他のことで忙しくで読まないままでいた。仕事の関係で必要になったので,あわてて全部精読した。

 石井夏生利
 個人情報保護法の現在と未来
 勁草書房 (2014/7/30)
 ISBN-13: 978-4326402953

個人データ保護との関連で過去数年間に起きた世界的に重要なトピックの幾つかについて,それぞれ綿密な調査を踏まえた深い検討がなされていて,とても勉強になった。

非常に優れた研究業績だと思う。

今後の問題に関する指摘もなるほどと思った。

ただ,私見は,かなり悲観的で,おそらくプライバシーゼロ社会になってしまうのではないかと予測している。プライバシーゼロ社会では法益としてのプライバシーが存在しないので,保護しようがなくなってしまう・・・ということなのだが,実は,全く同じメカニズムによって,企業秘密も国家機密も全て機密性ゼロになってしまう可能性があると考えている。

機密性がゼロの社会では,情報のボトルネックが存在しないので,金儲けが成立しない。

金儲けはボトルネックが存在し,需要と供給のアンバランスが成立しないと成立しないのだ。

そのボトルネックが消滅してしまうと,経済社会が全崩壊するということになる。

無論,物体としての財の需要と供給のアンバランスは情報の機密性喪失によって変化することはない。しかし,物体としての財の重要性(価値性)は,実は情報によって決定的に左右されているというメカニズムを理解することが大事だと思う。

さて,どうなることやら・・・

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