過激化の動因
一般に,人は飢えると凶暴化する。
遺伝子によって決定される生存本能のなせるわざなので,回避する方法はない。
凶暴化すると社会が不安定になる。
それゆえ,どの国でも,国民がカツカツの状態ではなく,そこそこ豊かな状態にあることを目指す。
国民の多数にある程度の経済的余裕があれば,政権を支持することにもなる。
ところが,実質的な意味での可処分所得がどんどん減少し,今後も減少する見込みしかないような政策をとる国家はどういうことになるだろうか。
過激な政治思想や宗教等に染まり,過激な行動をとる人々が増えることになるだろう。
吉田松陰のような異常に過激な極論を平然と述べる者が出現すれば,たちまち若者が集まり,過激思想に染まり,暴力的な変革を実行しようとすることになる。それが明治維新だ。
伊藤博文や井上馨などは,極端な尊王攘夷思想が誤りであることにすぐ気づいた。
しかし,過激な行動をとるベクトルを軌道修正することはできない。
そこで,大義名分を変えて行動し続け,徳川幕府を転覆した。
いま,まさにそれと同じようなことが起きようとしているのかもしれない。
江戸時代における旗本は,現在の企業経営者だと考えればよい。
そのようなベクトルが出現しないようにするには,そこそこ豊かな中産層を大量に増産する政策を採るしかない。
これに反する見解もあるが,たぶん,自分だけが韓国の財閥と同じような生活をしたいと欲望している者だからそう欲するのだろうと推定している。
日本を韓国と同じようにごく少数の財閥と圧倒的多数の貧民の国にしたくて仕方がないのだろう。
それが何故なのかは知らない。
仮に成功したとしても,脆弱な国家なので,たちまち滅びる。
誰もとめようとしないから,結局,日本は亡びることになるのだろうと思う。
どうにもこうにも呑気な経営者しかいない国のようだ。
財閥になろうとしている野心家によって亡ぼされるかもしれないというのに・・・
財閥は,圧倒的多数の経営者を滅ぼし,ごく少数の者しか残らないようにすることによって成立する。
自分だけが例外だという法則は適用されない。そのような全く根拠のない自信をもってはいけない
そこそこ豊かな中産層を増産するような政策を採るべきだ。
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