宍倉佐敏『和紙の歴史-製法と原材料の変遷』
ユネスコの無形文化遺産に「和紙」が登録されるそうだ。以前買っておいた下記の書籍を読み直してみた。
宍倉佐敏
和紙の歴史-製法と原材料の変遷
印刷朝陽会 (2006/11/15)
ISBN-13: 978-4900175167
中学~高校の日本史では,和紙の原料といえばコウゾ・ミツマタと習う。
しかし,この本を読んでみると,そんなに単純なものではないようだ。少なくとも古代の中国及び日本においては麻の重要性を再認識することができる。
日本の古代において麻が非常に重要な植物だったことは言うまでもない。私の推定では,おそらく羽鳥氏が主に麻を栽培し麻布を織ったのではないかと考えているのだが,布だけではなく紙も製造していたかもしれない。
従来想像されているよりも相当古い時代,例えば,漢の時代に日本国に渡来していたのではないかと考える。あるいは,共通の文化圏にあったと考えることも可能だろう。
よい機会なので,紙の読みが「上」,「神」,「守」等と同じで「かみ」となることも含め,古代の紙についても徹底的に調べてみようかと思う。
中国語では,どう読んでも「紙」を「かみ」とは発音しない。
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