御穂須須美命
御穂須須美命は,普通は「みほすすみのみこと」と読ませる。
しかし,そのまま読むと「おおすずめのみこと」とも読める。
大雀命なら,仁徳天皇のことになる。
諏訪神社(長野県佐久市大字横根字十二平)のことを調べていて気づいた。
関連する神社として美保神社(島根県松江市美保関町美保関)がある。
元は御穂須須美命を祀っていたのだというが,現在では事代主神を祀っている。
このことから,仁徳天皇が何らかの政治的理由により廃帝となってしまったという歴史的事実が天孫降臨の際の力比べと国譲りの神話に作り替えられて現存しているという仮説をたてることが可能かもしれない。
もしこのような仮説が正しいとすれば,丹波王朝=海神(海部氏)という構図で説明することができるかもしれない。
健御名方命=海神ということについてはほぼ異論がないと思うのだが・・・
いずれにしても,『日本書紀』のような正史には記録されていない歴史上の巨大な政変がいくつかあったように思う。
敗者に歴史はない。
しかし,考古学上の発見等はあり得る。
そして,敗者になっても,生き残った人々は密かに伝承をつなぎ続けるものだ。
なお,下記のようなサイトもある。
須須神社
http://www3.ocn.ne.jp/~tohara/noto-susu.html
(追記)
関連資料をまとめておく。
前之園亮一「神話研究における『粟鹿獄明榊元記』の史料価値-「神」概念の形成と出雲神話を中心に-」
研究年報23輯115~147頁
https://glim-re.glim.gakushuin.ac.jp/bitstream/10959/3058/1/kenkyunenpo_23_115_147.pdf
三宅和朗「八岐大蛇神話成立に関する一考察」史学51巻1/2号209~225号
http://koara.lib.keio.ac.jp/xoonips/modules/xoonips/detail.php?koara_id=AN00100104-19810600-0209
出雲神族・海部氏と丹後
http://www012.upp.so-net.ne.jp/houi/tango.htm
神部氏/日下部宿禰
http://www.harimaya.com/o_kamon1/syake/kinki/s_awaga.html
咋岡神社
http://jinja.kojiyama.net/%E5%BC%8F%E5%86%85%E3%80%80-%E5%92%8B%E5%B2%A1%E7%A5%9E%E7%A4%BE/
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