オランダ:データ保護官が,Facebookによる利用者データの商業利用が個人データ保護法に違反しているとして制裁金
下記の記事が出ている。
Google and Facebook under fire from Dutch government over citizens' privacy
Naked Security: December 17, 2014
https://nakedsecurity.sophos.com/2014/12/17/google-and-facebook-under-fire-from-dutch-government-over-citizens-privacy/
Facebook to Dutch regulators: What's the privacy problem? Nothing's changed
ZDNet: December 17, 2014
http://www.zdnet.com/article/facebook-to-dutch-regulators-whats-the-privacy-problem-nothings-changed/
日本国の個人情報保護法それ自体及びその解釈・運用は,一般に,EUの個人データ保護法制における規律に全く適合していない(例外:プライバシーマークの認証を受け,その規律を厳格に遵守している企業)。
ポイントカード等を主体として利用者の個人データをどんどん収集するビジネスが盛んになっているが,どう検討してみても実質的に違法の疑いのあるものが多い。ただし,現行の個人情報保護法を形式的(形骸的)にのみ運用する現在の在り方の下では,事実上許容されているかのうような状態が現出しているのに過ぎない。
このようになってしまった原因としては,悪徳企業による違法行為の横行に適切に対処できていない主務大臣の怠慢に起因するところが最も大きいと言えるが,それだけではなく,きちんと勉強していない法律家による部分があることを否定することができない。
現在の通説等がいかに誤っているのか,どのように解決すべきか等については大学でも講義をすることがあるのだが,誤った屁理屈に洗脳されてしまっている学生の洗脳を解くのにかなり苦労している。
私見だけが正しいなどという傲慢なことを言う気はない。
しかし,通説等が根っから腐り切っていることを理解させた上で,学生各自の自分の見解を形成してもらいたいというのが私の授業の狙いなのだが,なかなかそこまで到達することができない。
苦心の日々が続く。
| 固定リンク
コメント