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2014年11月24日 (月曜日)

邢福武・陳紅鋒・秦新生・張榮京・周勁松主編『中国热带雨林地区植物図鑑-海南植物(全3冊)』

下記の書籍を読み,調べようと思っていた植物について全部調べ終えた。

 中国热带雨林地区植物図鑑-海南植物 全3冊
 邢福武・陳紅鋒・秦新生・張榮京・周勁松主編 
 華中科技大学出版社
 2014年4月 
 ISBN: 9787560993072

全3冊でかなりの厚さになる。大変な労作だと思う。「凄い!」の一言に尽きる。

中国の野生植物について興味をもっている人だけではなく,日本の野生植物について正確な理解をもちたいと思っている研究者等にも是非お勧めの一冊だ。

写真をみていると,「**島産」と称し南西諸島付近に自生しているものであるが如く売られている偽野生植物と同じ花の写真もたくさんある。偽野生植物商売が横行しており,憂慮しているところなのだが,この書籍のとても綺麗な図版を参照することにより一発で識別することができる。

ちなみに,私見によれば,偽植物の横行は現代にはじまったことではなく,相当古い時代からあったと思われる。日本の植物学は,根本的なところで見直しが求められていると言える。そして,そのことが法制度全体に与える影響について少しづつ論文を書いては公表してきた。

この12月には本質に迫る論文シリーズの最初のものが公刊される予定。

諸学は統合されなければならない。

(追記)

この図鑑に収録されている植物の花の中で個人的に最も印象に残ったのは,Burmanniaの仲間の植物の花で,日本ではルリシャクジョウとして知られている植物の花だ。まさに瑠璃色。これこそ正真正銘の青花と呼べるもので,青紫色や紫色の花は青花ではない。

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