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2014年8月10日 (日曜日)

信西古樂圖

『信西古樂圖』という本がある。国立国会図書館のデジタルライブラリーで読むことができるのだが,研究上の必要があって復刻版を購入することにした。

現在でも舞楽の一部として伝えられている演目もあるけれども、とっくの昔に消えてしまったものもある。また,手品や軽業(サーカス)の一部として現在まで伝承されているものもある。とても面白い。

特に,秦王破陣樂,胡飲酒,放鷹樂,蘓莫者,蘓首韮,新羅狛,羅陵王,林邑樂(楽人が奏する銅鼓),新羅樂に注目している。

銅鼓は,松平定信『集古十種』銅器之部の中にも収録されており,非常に興味深い。

『信西古樂圖』が編纂された当時,「新羅」とされていた国家は既に滅び消えてしまっていた。にもかかわらず,「新羅樂」がある。他方で,「百済」,「高句麗」,「高麗」はどこにも出てこない。

この点は特に重要なことで,様々な政治的配慮から,編纂の時点では消滅してしまった国や地域の名などを記してある場合がしばしばあるように思う。『古事記』や『日本書紀』や『新撰姓氏録』等を読む場合にもそうで,そこに記された国名らしき名をそのまま鵜呑みにしてはならない。

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