速読用アプリは人間の理解力を破壊する?
下記の記事が出ている。
Speed reading apps may kill comprehension
ars technica: April 28, 2014
http://arstechnica.com/science/2014/04/speed-reading-apps-may-kill-comprehension/
全ての国の教育システムがそうなのだが,人間の知能の成長と理解速度が平均値のとおりだということを大前提にしている。そうでないと計画的な教育制度を構築することができないからだ。
しかし,明らかに根拠がない。
真実は,人間の知能の成長と各自の理解速度はてんでばらばら・まちまちで一定していない。だから,画一的な教育システムは常に失敗する。
画一的な教育システムが成功するのは,非常に優秀な生徒・学生のみを選抜して集めた特殊クラスにおいてだけだ。しかも,そこでは詰め込みをしないで示唆するだけだ。非常に優秀な生徒・学生は自分で学習し理解するので教師はその補助をするのにとどめるほうが合理的だ。
ただし,私は,マスプロ教育が悪いとは全く思っていない。イベントのような授業があっても良いではないか。そのほうが効果的であればそのような方法を採用すればよい。マスプロ教育のほうがむしろ学生が自分の速度で自由に認識・理解をすることができる場合さえある。
要は,個々の学生がどこまで理解しているかを教員がどれだけ認識し,どのように対処しようとしているかにかかっていると言える。
(余談)
書籍に印刷されている符号を記憶することが学習することだと誤解している者は,「理解する」ということを決して理解することができない。
符号は符号に過ぎない。
| 固定リンク
コメント