山口 博『大麻と古代日本の神々』
ちょっと用事で出かけていて,帰宅したら,Amazonに注文していた新刊書が届いていた。早速,読んでみた。
山口 博
『大麻と古代日本の神々』
宝島社新書(2014/3/24)
ISBN-13: 978-4800224569
しっかりとした資料検討に基づくしっかりとした業績だと思う。
日本には,現在でも鳥の形をした衣装を身に付けて踊る神事等が多数残されている。地域によって異なる部分があるけれども,古代から続くものだということは間違いない。
古代史に興味のある人にとっては必読の一冊となることだろう。
この書籍を読み,『古事記』の中に描かれている何柱かの神が実は人間の忌部氏の誰かを指すということを理解することができる。
研究しているテーマの検討に必要な範囲内で古代史にも首をつっこんでしまった。倭国内だけで考えるのでは駄目で,東アジア全域~西域~インド~ギリシアにまで思索をめぐらせることが必要だと痛感していたのだが,この本を読んでますますもってその感を強めることとなった。
良い本と出遭えたと思う。
(余談)
日本人の遺伝子解析の結果によると,一定割合でインド人の系統の遺伝子が見つかることがあるらしい。この本を読んで,何となくその原因がわかったような気がした。
日本人は非常に多くの人種が長い年月をかけて混血した結果できあがったので,実に様々な遺伝子が混ざっている。ただ,その多くがアジア系のため,髪の色は黒くなることが比較的多い。欧州のように,生まれるまでどんな髪の色の子供になるか分からないというようなことはない。
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