会津はなぜ官軍に破れたのか?
ときどき訪問して拝読している「しばやんの日々」というブログで,ある記事を見つけた。
『板垣死すとも自由は死せず』が広められた背景を読む
しばやんの日々:2014年2月10日
http://shibayan1954.blog101.fc2.com/blog-entry-301.html
この記事全体としても非常に勉強になるのだが,その中で,なぜ会津が破れたのかについて述べている部分が特に参考になった。
ここで述べられている考察は,先人の考察を引用しつつ構成されているのだが,納得度が高い。
こういうしっかりしたブログ記事を読むにつれ,どこかの放送局のドラマ番組の浅薄さがますます明確になる。
ただ,テレビコンテンツ制作会社の人々に同情すべき点が全くないわけではない。予算全体が高額であってもゼネコン的ピンはね構造になっているし,横領・詐欺・背任といった犯罪もときおり現実に発生するような具合だから,実際にコンテンツ制作を請け負っている下請け企業に分配される金額は雀の涙ほどにもならないことが多々ある。そうした状況を考えると,「よくやってるよ」と思うことはある。
また,才能がないのにその職についてしまった以上,どうにか番組を制作しないと職を失ってしまう哀れな人々も多数存在している。そもそも才能がないので,別の種類の仕事に就くべきなのだが,人生は後戻りできない。気の毒としか言いようがない。
あくまでも一般論だが,これが民間の放送局であれば自由だと思う。
表現の自由もある。
その代わり,番組がおもしろくなかったり問題のあるものであれば,たちまちスポンサーがいなくなるという社会的制裁を受けることになる。これは,かなり厳しい制裁だ。
これに対し,税金と同じように強制的に国民から大事なお金を無慈悲に吸い上げている国営的企業の場合には全く異なる。
とりわけ,意図的に史実を歪め,軽薄な内容のコンテンツを製作することはいかがなものか。
基本的に,でたらめで無意味なコンテンツを製作するために強制的に徴収した大事なお金を使ってはならない。
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コメント
しばやんさん
コメントありがとうございます。
歴史の教科書については同じように感ずることはあります。
東西冷戦の影響もあると思います。特定の思想や宗教やイデオロギー等による影響の場合もあると思います。
しかし,それ以上に,どの場合でも重要なことは,それぞれの論者が,理論は理論に過ぎないという当たり前のことを忘れていることじゃないかと思うんですよ。事実は理論があって成立しているのではなく,まず事実があり,理論はそれを説明し納得するための道具のようなものに過ぎません。
ところが,事実を直視して自分で考えるという思考作業はとても苦労が多く,しんどいんですよ。
だから簡単に説明のつけることのできる理屈にとびついてしまいます。
後進国では特にその傾向が強く,特定の理屈に何でもかんでも押し込めて説明してしまおうとするから無理が出ます。
本当は,なかなか説明のつきにくいことばかりなので,理屈だけで世の中がうまくいくとは絶対に思わないのですけどね・・・
そうは言っても,普通の人は脳のストレスに弱いので,やむを得ない部分はあります。
今後もときどき拝読いたします。
よろしく御願いします。
投稿: 夏井高人 | 2014年3月 3日 (月曜日) 20時46分
拙ブログの記事を紹介いただきありがとうございます。とても励みになります。
学生時代に歴史を学んだ時は、ほとんど丸暗記しただけでしたが、なぜ失業した武士を軍に徴用せずに徴兵制を強引に推し進めたのかが腑に落ちませんでした。
今出回っているような日本史の通説をいくら読んでも、為政者が何に悩んでどう考えたかがさっぱりわかりません。
昔の歴史書の方がずっとわかりやすくて、納得できることが多いです。
投稿: しばやん | 2014年3月 3日 (月曜日) 20時34分