コンピュータによって自動生成されるインチキ学術論文
下記の記事が出ている。
独出版社シュプリンガー、機械生成の「でたらめ」科学論文を撤回へ
AFP BB: 2014年2月28日
http://www.afpbb.com/articles/-/3009465
私は,このタイプの自動生成文書は,自動的に検出することが可能な範囲内にあると考えている。
しかし,人間が作成するインチキ論文を見破るのは難しい。
人間の査読能力の範囲を超過してしまっていることがしばしばあるからだ。
他方では,資料やデータの捏造問題もある。ただ,このようなインチキは,時間をかけて検証すればいずれ捏造であることを証明することができる。
しかし,全く別のタイプの難しい事例もある。
それは,論文と称する文書を作成している本人が,本気でまともな論文を起案していると信じているのだが,客観的にはまるででたらめな場合だ。精神異常だというわけではない。その本人が,論文とは何かということを全く知らない場合または錯覚している場合に生ずることだ。このような場合,論文として認められないと,書いた本人は「自分の書いたものがどうして世間に認められないのか」を絶対に理解することがないから,怒り狂うことになる。稀ではあるけれども,様々な犯罪にまで発展してしまうことさえある。
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以上とは全然異なる文脈の話題。
以前にも書いたことだが,本当は極めて画期的な新発見や見解等を含むのに,世界中の誰一人としてその真価を評価することができないために,インチキ論文として評価されてしまうという不幸な例もないではない。これは,本当はインチキ論文ではないのだが,書いた本人以外には誰も全く理解できないので,社会の中ではインチキとして扱われてしまうような例だ。
とりわけ,本物の天才が書く論文の場合,凡人には全く理解できないことがしばしばある。
本当に難しい。
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