« NSAはWindowsのクラッシュレポートも収集 | トップページ | 大滝詠一氏が死去 »

2013年12月31日 (火曜日)

むかしむかしあるところに

大きくて肥沃なところがあった。

ただし,大きな海をわたっていかなければならないので,あまり知られていなかった。

けれども,ある冒険家が行き着いてみると良いところだったと聞きつけ,本国では冷遇されたり抑圧されたりしていた人々が船に乗り込み,長い航海をしながらその肥沃なところへと旅たった。

途中で海難により死んでしまう者が多数あったが,どうにかこうにかたどりついた人々は小さな村をつくった。

実は原住民が住んでいた。

入植者と原住民とが遭遇し,お互いにびっくりした。

けれども,本国から補給物資が届くはずもない入植者達は原住民と仲良くすることで生き延びることにした。

平和な時代がしばらく続き,双方とも富むようになった。

ところが,それを聞きつけ,本国の国王が領土拡張のために軍隊を送りこむようになった。

入植先が次第に本国のコピーのような国へと成長した。

それを嫌った入植者達は更に奥地へと殖民先を移動したのだが,それにつれて自由な土地を奪われていく原住民との間で軋轢が生じ,しばしば殺し合いとなった。

本国から派遣されていた軍隊は「入植者を救助する」という名目で強力な武装をした部隊を派遣して原住民を大量に殺戮し,そして,本国のための領土拡張という真の目的を実現し続けた。

そうやって原住民は少数派へと転落し,入植者に隷属するようなかたちになってしまった。

入植者の子孫が増え,豊かな国になった。

そのうち,本国からの支配を嫌い,本国からの完全独立を望む人々が増えた。

・・・・ここらへんまではほぼ相似形になっている。

しかし,そのあとは異なるかもしれない。

ある国では,入植者の子孫と本国から派遣された正規兵との間で激しい戦闘が繰り広げられた後,独立した。しかし,「本国」とその王は,まだ存続している。

ある国では,戦乱の中で本国が消滅し,王家も絶えてしまった。派遣されていた将軍は,戻るべき地を失ってしまったため,自らを王として独立することになった。

|

« NSAはWindowsのクラッシュレポートも収集 | トップページ | 大滝詠一氏が死去 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« NSAはWindowsのクラッシュレポートも収集 | トップページ | 大滝詠一氏が死去 »