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2013年9月10日 (火曜日)

企業内の通信監視システムの内容を諜報機関が常時全部傍受していたとしたら,どういう結果が生ずることになるだろうか?

下記の記事が出ている。

 Workplace Surveillance Revisited
 eSecurity Planet: September 9, 2013
 http://www.esecurityplanet.com/network-security/workplace-surveillance-revisited.html

例えば,会社の社長や重役などが愛人とチャットしたりポルノサイトにアクセスしたりという毎日を送っていたと仮定する。例としては,裁判官や検察官や上級公務員でも首相でも良い。

組織内の監視システムは全てのトラフィックを監視しているから,実は,セキュリティ担当者は全てを知り得る立場にあることになる。ただ,へたに口外すると自分の職を失うことになるし,事実上社会から追放されてしまう結果となるので,何も言わないで黙認しているだけということになる。

その結果,上記の社長等は自分の動静がばれているということに気づかなくなる。

ところで,この私自身だって(誰かに常に監視されているという意味では)全く同じ立場にある。だから,当然のことながら,常に完全に監視されているという前提で行動するようにしている。

さて,そのようにして全ての人々の行動は最初から監視可能なわけだが,その監視内容をより強力な諜報能力をもつ機関・組織が監視している場合,そのような機関は世界中のスキャンダルを全部集めることが可能となる。

これは国家戦略上の優位性を得るために非常に重要なことじゃないかと思う。

現実問題として,何も問題のない人間など一人も存在するはずがないので,何かしら口実となる材料のようなものをもっているものだ。

とても楽しい世界だ。

とにもかくにも,この種の問題を考える際に重要なことは1つしかない。

それは,「自分だけは例外だ」という全く根拠のない自信をもたないということに尽きる。

[このブログ内の関連記事]

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 http://cyberlaw.cocolog-nifty.com/blog/2013/08/post-c2e4.html

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 http://cyberlaw.cocolog-nifty.com/blog/2012/11/cia-338b.html

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