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2013年9月28日 (土曜日)

未来のオリンピック

技術革新はすさまじい。

20XX年のオリンピックはこうなっているかもしれない・・・

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会場はない。

例えば,陸上選手は自国のトラックを一人で走る。時差等によるハンデは一切ない。

走る選手は,チップを頭皮に埋め込んでいる。そのチップからの電波により,脳内では各国の選手と競争しているように感じることができる。

観客は,Googleのサイトを見ている。そこでは,現実には世界各地のトラックを一人で走っている選手達をバーチャルオリンピック会場で合成した動画がリアルタイムで放映される。そのような技術はGoogleしかもっていないので,テレビ局等が関与する余地は全くなく,放映権はGoogleが独占。

他の種目も全部同じ・・・という具合だ。

5年後には仮想現実の技術がとんでもなく進歩しているだろうから,そんなに遠くない将来,こういうことになっているかもしれない。

また,別の想定も可能だ。

「仮想現実では意味がない」というのでリアルに競争することだけは維持されちていると仮定する。

オリンピック会場にはテレビ局の姿はない。

観客が普通の眼鏡と全く変わりのないグラス型コンピュータや,あるいは,ピアスやコンタクトレンズ等に仕組まれた超小型コンピュータを装着している。彼らはGoogleと契約しており,自分が観た映像はそのままGoogleのデータベースにリアルタイムで収録される。世界の人々は,自分の好きな位置を適宜変えながら,好きな画像を楽しむことができる。通常の倍率で撮影しながらズームでも同時で撮影する技術が確立されているので,聴衆はどんな倍率でも好きなように選択することができる。

かくして,オリンピック会場には海外からは誰も来なくなる。移動しなくても楽しめるからだ。

そして,審判員は一人もいない。何千という人工眼で観ているので,超高速コンピュータが瞬時に自動判定をし,人間が関与する余地が全くなくなる。誰も異議を述べることができないくらい精密に瞬時に測定し,ビッグデータの中にリアルタイムで記録していく。

・・・というような劇的な変化が生ずることは確実と思われる。

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(余談)

八年前には「仮想現実」は「仮想」のものだった。

八年後には「仮想現実」は「現実」になっていることだろう。

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コメント

立山紘毅 先生

Google Glassのようなものが普及し,誰かの見た映像をクラウド上でリアルタイムに共有できすようになると,当然,それらを適宜取捨選択して楽しむような人が増え,テレビ局等が特定の編集者の主観に基づいて編集してしまった画面を見なくなるだろうと思います。

ですので,かなり近い未来には一部実現されてしまっているだろうと思います。

Googleには資金があるので,放映権を全部買収することも可能でしょうし,スポンサーもGoogle1社と契約したほうがテレビ局と規約するよりも安くて効果的だと考えるかもしれません。なにしろバーチャルなので,商業宣伝広告の可能性がかなり広がります。スタジアムの同じ場所の奪い合いのために価格がつり上げられるといった現象はなくなります。スタジアム自体がバーチャルなので,画像をはめこんで放映する回数の売買といった契約になるだろうと想像しています。

投稿: 夏井高人 | 2013年9月29日 (日曜日) 04時36分

夏井高人 先生

ははは、それは楽しみですね。これでスポーツ・イベントとかいう無意味な馬鹿騒ぎを完全にシカトする立派な理由ができますから。

 ロボコンや鳥人間コンテスト(ダサい日*レの演出は抜き)の方が人間らしい競技会として生き残ってたりしてね(冷笑)。

投稿: 立山紘毅 | 2013年9月28日 (土曜日) 23時18分

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