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2013年9月18日 (水曜日)

ブラジル:インターネットをやめる動きが現実化

下記の記事が出ている。

 Brazil looks to break from US-centric Internet
 Yahoo News (AP): September 17, 2013
 http://news.yahoo.com/brazil-looks-break-us-centric-internet-040702309.html

 Obama wanted an open Internet he could spy on. Thanks to the NSA, he may get neither.
 Washington Post: September 17, 2013
 http://www.washingtonpost.com/blogs/the-switch/wp/2013/09/17/obama-wanted-an-open-internet-he-could-spy-on-thanks-to-the-nsa-he-may-get-neither/

反対論が圧倒的多数だろうと推測するが,私は賛成だ。ただし,国際政治的要因により頓挫する可能性はもちろんある。

私は,これまでも機密性の高い通信については「インターネットをやめよう!」と主張してきたが,重要な通信(特に機密性を有する通信)についてはインターネット(TCP/IP)をやめるべきだということを改めて強調したい。

インターネットは,公開情報だけの場とすれば良い。公開情報であれば機密性も何もない。機密性がなければ供給が極大化するので交換価値がゼロとなり,少なくとも経済財として奪うべき必要性もゼロとなる(ただし,破壊や改変の対象としては残るので,無権限修正が検出されれば直ちに消去して元に戻す自動修復技術の確立が重要となる。)。

このような考え方は,情報通信技術を用いて世界の支配を狙う組織や企業にとっては極めて不都合な考え方だとは思うが,しかし,「標準化」は,基本的にはそのような独占的な支配のための極めて有用な手段として用いられてきたという歴史的事実を否定することはできない。

それでも反対する者が少なかったのは,「自分がそれを利用して支配者になれるかもしれない」と誤信し,欲望に惑わされてしまう者が圧倒的に多かったからではないかと推測している。しかし,巨大国家の諜報機関にサポートされたところでない限り,そんなことは無理だ。そのことは,軍事目的でインターネットの仕組みが開発されたというインターネットの歴史からして,最初から分かっていたことではないか。

無論,インターネットの開発当初,米国の研究機関等で開発研究に従事した日本人研究者の中には,「あくまでも学術目的のものだ」と主張する人が少なくない。そう信じている人がいることは事実だが,その研究予算が100パーセント米国の国防予算から出ていたという事実を知ってもそう信じ続けることができるかどうかは分からない。また,私が知っている限り,そのような研究者の中には,CIAやNSAの要員そのものである人や,その協力者が存在することも事実だ。日米軍事同盟があるので,そのこと自体は違法でも何でもない。しかし,日本人である限り,国民に対して正直であるべきだろうと思う。少なくとも,嘘をつくのはやめるべきだと思う。職務上の守秘義務の関係があるので,死ぬまで沈黙を貫くべきだと考える。

[追記:2013年9月19日]

関連記事を追加する。

 Brazil data plan aims to keep US spies at bay
 BBC: 18 September, 2013
 http://www.bbc.co.uk/news/technology-24145662

[追記:2013年10月12日]

関連記事を追加する。

 Brazil's anti-NSA prez urged to SNATCH keys to the internet from America
 Register: 11 October, 2013
 http://www.theregister.co.uk/2013/10/11/internet_heavyweights_turn_backs_
on_snoopy_us_demand_global_oversight/

[追記:2013年10月15日]

関連記事を追加する。

 Brazil to try shielding itself from NSA with national secure e-mail
 ars technica: October 15, 2013
 http://arstechnica.com/tech-policy/2013/10/brazil-to-try-shielding-itself-from-nsa-with-national-secure-e-mail/

[このブログ内の関連記事]

 ブラジル:自国内に物理サーバがある自前のクラウド情報基盤(IaaS)を構築
 http://cyberlaw.cocolog-nifty.com/blog/2013/09/iaas-89d2.html

 ブラジル:データ記録装置はブラジルの領土内に物理的に存在しなければならないという規則-グローバルなクラウドストレージサービスは違法行為となる
 http://cyberlaw.cocolog-nifty.com/blog/2013/08/post-432b.html

 ブラジル:ブラジル国内に物理サーバがある国営電子メールサービスの構築を計画?
 http://cyberlaw.cocolog-nifty.com/blog/2013/09/post-3074.html

 ブラジル:NSAによるブラジルの石油会社Petrobrasに対する諜報活動は産業スパイになると主張
 http://cyberlaw.cocolog-nifty.com/blog/2013/09/nsapetrobras-c3.html

 NSAは,ブラジル政府とメキシコ政府の通信も傍受して監視
 http://cyberlaw.cocolog-nifty.com/blog/2013/09/nsa-2892.html

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