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2013年9月26日 (木曜日)

あわや大惨事-Apple Mapsの指示に従ったタクシーが米国アラスカ州にある飛行場の滑走路を道路として走行

下記の記事が出ている。

 Apple Maps flaw results in drivers crossing airport runway
 BBC: 25 September, 2013
 http://www.bbc.co.uk/news/technology-24246646

 Apple Maps Is So Bad It Will Tell You To Drive Across An Airport Runway
 Huffington Post: September 25, 2013
 http://www.huffingtonpost.com/2013/09/25/apple-maps-bad_n_3990340.html

道路地図アプリは,一般に,物理的に走行可能かどうかについての情報しか提供しない。その場所を通行することが違法であることを示す場合もあるが,普通は道路交通法に基づく走行規制程度までで,他の特殊な法令に基づく立入禁止等が正確に反映されているとは限らない。また,刑罰法令に触れるとはいえないけれども民事上は損害賠償請求の原因となり得るような違法な通行の可能性までは全く考慮していない。

このような場合,ドライバーは,「コンピュータやアプリの指示に従った」というだけでは全く免責されることはなく,法的責任を負うことについて異論はないと思う。そのようなコンピュータやアプリに全部任せたということ自体で,違法行為が発生する可能性を未必的・概括的に認識・認容したと認定することができるからだ。

そして,そのようなソフトや機器類を搭載した自動車の製造会社は,未必的・概括的故意による不法行為責任を常に負うと解するのが正当と思われる。

(余談)

地図アプリの地図データを無権限で改変し,進入禁止の場所を通行可であるかのように表示させ,そのデータに基づいて自動車を走行させて飛行機その他の物体に激突させたり,自動車を崖下に落下させたりするようなタイプの新手のサイバー攻撃が十分に予想される。

地図アプリはあくまでも人間の判断のための参考資料程度とすべきであり,地図アプリに基づいて自動走行するようなタイプの自動車型ロボットの製造・運用は厳禁とすべきものと考える。

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