英国:Skypeを用いた会話をハイジャック(傍受)され,その内容をネタに金銭要求(恐喝)を受けていた17歳の少年が自殺
下記の記事が出ている。
Teenager, 17, kills himself after blackmailers trick him into thinking he is on Skype with a girl his own age then threaten to send video of the conversation to his family and friends
Daily Mail: 15 August, 2013
http://www.dailymail.co.uk/news/article-2394520/Dunfermline-teenager-Daniel-Perry-17-kills-blackmailers-trick-Skype.html
どこの国の警察でも詐欺類型の犯罪としてとらえがちだが,基本的には恐喝類型に属する財産犯として理解すべき場合が多い。
通信ツールのハッキングと通信内容(会話等)の傍受と記録は,そのための手段的行為として理解すべきだろう。
もちろん,実際には何も傍受・記録していないのにそのように思い込ませて実行される犯罪行為もある。この場合には特に詐欺類型として理解されやすいが,私は実質的な部分をとらえ,恐喝類型として考えたほうが良いと思っている。
ただし,純理論的には,最も広い意味での盗犯として統一的に理解するのが正しく,法科大学院の学生にはそのような考え方における思考の手順のようなものを教えている。
法律家は秀才であっても自分を過去の資産で呪縛してしまうようなタイプの者になってしまったのでは社会に対して重大な害悪を与える結果となる。
法律家の頭脳は柔軟でなければならないし,そうでなければ法律家になるべきではないと思っている。
[追記:2013年8月17日]
関連記事を追加する。
Teenager's death sparks cyber-blackmailing probe
BBC: 16 August, 2013
http://www.bbc.co.uk/news/uk-scotland-edinburgh-east-fife-23712000
[追記:2013年8月20日]
関連記事を追加する。
Website clamps down on bullying after teenage suicides
REUTERS: August 19, 2013
http://www.reuters.com/article/2013/08/19/net-us-britain-website-bullying-idUSBRE97I0SO20130819
[このブログ内の関連記事]
英国:FacebookなどのSNSでは,児童が被害者となる犯罪行為が増加すると警察が警告
http://cyberlaw.cocolog-nifty.com/blog/2010/05/facebooksns-8bd.html
カナダ:ネット上の「いじめ行為」によって少女を自殺に追い込んだ2名の者が逮捕
http://cyberlaw.cocolog-nifty.com/blog/2013/08/post-a80d.html
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