妙な夢を見た
疲れたので早目に就寝した。ぐらりと地震を感じて眼が覚めた。夢を見ている途中だった。
その夢は,携帯電話の呼び出し音が鳴るところから覚えている。その前もあったような感じなのだが,覚えていない。
ポケットに手を入れ携帯電話を取り出すと,自分の愛用の機種ではなく,黒い小型の機種だった。古い携帯電話のような小さな画面があり,プラズマディスプレイのようなオレンジ色の表示になっていた。
その携帯電話を耳にあてると事務所のボスからだった。プライベートで高山を登山しているところだった。
「夏井君のメモに書いてあるとおりだったよ。」
「そうでしょ。空気薄いですから絶対に走ったら駄目ですよ。」
「うん。」
「高山植物どうですか?」
「メモに書いてあったとおりでした。ところで,別件なんだけど,ちょっと調べておいてもらいたいことがあるんだけど・・・」
「何ですか?」
「タバコについて調べておいてください。」
「タバコですか?」
「うん。」
「ナス科タバコ属植物のタバコですよね。わかりました。」
そう言って,携帯電話を切った。
早速調査ということで出かけることにした。なぜか知らない若い女性が一緒だった。綺麗な女性だ。
到着した場所には公道から木の柵を隔てた向こうに随分昔の草競馬場のようになった場所だった。
その走路のようなところが滑走路になっていて,第二次世界大戦当時の日本海軍機のような星型エンジンの単発プロペラ機がひっきりなしに離着陸していた。ときどき,朝鮮戦争当時の米軍のスカイレーダー地上攻撃機のような大型機体も見える。
そのうち,眼の前を大きな飛行機が着陸し,ゆっくりと地上を走行して行った。大きさはスカイレーダーを長さ・高さとも2倍にしたような巨大なもので,エンジンも馬鹿でかい。不思議なことに主翼も尾翼もなく,機体の黒色に塗られた胴体部分には小判型の小窓が8個ついていた。空飛ぶバスのようなものらしい。夕暮れ近くになってきていて,黒い機体についた窓の中の明かりがくっきりと見える。
翼がないのに空を飛べるとは不思議な乗り物だ。
気づくと,木の柵の向こうには飛行場への引き込み線のような線路があり,警笛を鳴らしながら列車が走っていった。赤色とクリーム色で塗装された特急列車の客車のような車両なのだけれど,屋根の部分には頑丈な鋼鉄製の長いパレットのようなものがあり,ここにかなり大きなものでも乗せられるようになっている。そして,その鋼鉄製のパレットのような屋根部分には折りたたみ式のクレーンもついていた。
妙な乗り物ばかりだ。
「さて,あれで運搬しなくちゃ。」
いつの間にか私の隣に若い男子大学生のような者がいて,その列車のようなものが通り過ぎるのを観ながらそう言うのが聞こえたので,木の柵に沿った道路を歩いて駅のような建物のほうへと向かった。
彼は,非常に大きなコンテナのようなものをその不思議な列車に乗せてどこかへと運搬した。
そして,私は,ひとりで自分の部屋へと戻った。
どういうわけか独身のころの小さなアパートのような部屋で,荷物はほとんどない。
調べやすいように書棚の図書を並べ替えたりしていると,なぜか会議への呼び出し。
非常に立派な会議室で壁面は総マホガニー。
その会議室に入ると,知った弁護士が何人かいて,早速意見交換が始まった。某東京高裁判決をどう評価するかということが議題だった。
法的な問題について議論している間に,ぐらりと地震を感じた。
そして,眼が覚めた。
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