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2013年8月14日 (水曜日)

英国:公道に設置されたゴミ箱のセンサーによるトラッキング問題は,MACアドレスを収集することの適法性に関する議論を派生させている

下記の記事が出ている。

 London says media company's spying rubbish bins stink
 Naked Security: August 13, 2013
 http://nakedsecurity.sophos.com/2013/08/13/london-says-media-companys-spying-rubbish-bins-stink/

ここのデータだけを検討対象とした場合,プライバシー侵害のおそれが顕著とはいえないかもしれないし,個人データ該当性も否定的とせざるを得ないかもしれない。

しかし,問題は,もし本当にそうだとすれば,「収集したデータを犯罪捜査や治安維持の目的では使用できないことになるはずだ」という極めて簡単な道理に気づくかどうかに尽きる。逆から言うと,個人識別のために用いることのできる技術的可能性が明確に存在しているからこそ収集しているということができる。

理論的には,データベースに取り込まれ記録されれば,常に「容易照合性」が確保されるようなトラッキング技術だと評価すべきことになるだろう。

従来,パーツに過ぎない個々の個人データ要素だけに着目した議論があまりにも多すぎる。これは,木を見て森を見ずの一種であり,正当ではない。


[このブログ内の関連記事]

 英国:公道に置かれているゴミ箱に設置されたWifi無線センサーによる通行人のトラッキング
 http://cyberlaw.cocolog-nifty.com/blog/2013/08/wifi-4e09.html

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