JR東日本がSuica個人データ大量売り飛ばしの事実を認める
下記の記事が出ている。
Suica履歴、JR東が販売 利用者に事前説明なし
朝日新聞:2013年7月26日
http://www.asahi.com/national/update/0726/TKY201307260002.html
上記朝日新聞の記事によれば,田浦常務は「氏名や連絡先を除いており、個人を特定できる情報でないため、個人情報保護法には抵触しないと考えている」と説明しているとのことだが,売り飛ばし先の日立ではビッグデータに取り込んで解析することになっていることは当然承知していたはずで,ビッグデータ内では自動マッチングにより常にほぼ100パーセント「容易照合性」が実現されてしまうことから,匿名化が直ちに意味のないものとなり個人情報または個人データに復元されてしまうということを当然に理解していたはずだ。このような幼稚園児でも理解できる簡単な仕掛けをJR東日本の常務のような特別に頭脳の優れた人が認識・理解できていなかったはずがない。
つまり,ビッグデータ内への取り込みを前提とする個人データの売り飛ばしは,原則として,違法行為であり,場合によっては犯罪となると理解するのが最も正しい。
なお,JR東日本では,「希望者のデータは除外する」としているが,これでは明らかに個人情報保護法違反となる。まず個別に問い合わせをし,事前に同意をした利用者のデータだけ提供するのでなければならない。
主務大臣がしっかりしていないからこういうことが起きる。
[追記:2013年8月24日21:31]
関連記事を追加する。
Suicaのデータ販売中止騒動、個人特定不可なのになぜ問題? ビッグデータの難点
産経ニュース(サイゾー): 2013年8月23日
http://topics.jp.msn.com/wadai/cyzo/article.aspx?articleid=2026558
あくまでも一般論だが,人間には個体差があり,知的能力にも大きな個人差がある。知的能力のレベル測定手段という点では,非常に良い素材となっているかもしれない。
[このブログ内の関連記事]
JRのSuica個人データ大量売りさばきビジネス
http://cyberlaw.cocolog-nifty.com/blog/2013/07/jrsuica-f502.html
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コメント
カードつくらんでよかったわ。
投稿: 匿名 | 2013年8月 1日 (木曜日) 17時07分