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2013年3月15日 (金曜日)

FacebookのGraph Searchは利用者の思想や嗜好に関する情報を収集しており,プライバシーを侵害する機能だとの批判

下記の記事が出ている。

 Knowing the score: How Facebook’s Graph Search knows what you want
 ars technica: March 15, 2013
 http://arstechnica.com/information-technology/2013/03/knowing-the-score-how-facebooks-graph-search-knows-what-you-want/

Googleの画像検索でも基本的には同じだろうと思う。

検索機能それ自体に問題があるというわけではない。

そのようなサービスの提供者による利用目的に問題がある。

なお,この記事ではプライバシー侵害の可能性を指摘しているが,侵害されるのは個人のプライバシーの利益だけではない。企業秘密や国家機密等も間接的な方法で推測されてしまうことがあり得る。

なぜなら,検索結果の解析により,特定の利用者が検索目的としている「テーマ」のようなものを推測することができ,また,特に「何に」注目しているかを知ることができるから,頭のよい人であれば利用者の「意図」及びその意図が当然の前提としている「秘密の知識」などの推測が可能となってしまうからだ。

機械装置による解析だけでは限界がある。しかし,非常に有能な人間が優秀な解析システムを利用して検討を重ねるような場合には,セマンティックな部分に関する解析も可能であることがある。

そして,SNSでは,当該利用者の識別が可能だしどのような組織・企業等に所属しているかを識別することが(サービス提供者にとっては)可能だ。

だから,当該サービス提供者の「目的」が何であるのかが最も重要な検討対象であることになる。

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