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2013年2月19日 (火曜日)

「Kevin Bacon」-GoogleやFacebook等の巨大サイトに接続が集中してしまうことがインターネット全体のアキレス腱になるとの指摘

下記の記事が出ている。

 The 'Kevin Bacon' effect online: Researchers reveal how EVERYTHING on the web is connected by just 19 clicks
 Daily Mail: 18 February, 2013
 http://www.dailymail.co.uk/sciencetech/article-2280616/Six-Degrees-Kevin-Bacon-online-The-amazing-image-reveals-EVERYTHING-web-connected-just-19-clicks.html

ケヴィン・ベーコン指数をインターネット上の利用者間のつながりに応用すると,多くても19回のクリックだけで全世界の人々がつながってしまうということらしい。

ある種の観念論者にとっては喜ぶべきことかもしれないが,実は深刻な問題を発生させることになるという重要な指摘だと思われる。

なお,そのようにしてつながってしまう人々の中には,(第三者が勝手に個人データをアップロードしてしまう可能性があることを否定できない以上,インターネットの利用者であるか否かにかかわらず)相当高度な機密性を要する職務に従事する者も当然に含まれる。

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(余談)

インターネットは,もともとネットワークシステムが部分的に破壊されても全体としては連絡網を維持できるようにするという軍事目的で,フェイルセーフの集合体として構想されたものだ。にもかかわらず,巨大サイトが支配権を握ってしまうと,フェイルセーフの機能が喪失する。要するに,そのような巨大サイトのrootを破壊してしまえば全てのことをすることができる。

世間では,そのような巨大サイトのrootは安全であり支配を奪われることはないと信じられている。しかし,そのような信念には全く何の根拠も存在しない。信仰や願望の一種に過ぎないのだ。

ハックされることのないコンピュータシステムは存在しない。

仮にハックされることのないコンピュータシステムが技術的に完成されたとすれば,独裁者になろうとする者が裏切り,そのシステムの支配を奪うことによって何でもできてしまうことになるだろう。つまり,そのようなシステムの支配者が世界全体に対する敵となる時代が到来し得る。

だから,ごく少数のサイトに支配権が集中することは極めて危険なことだ。部分的に切り離してしまってもネットワーク全体としては機能を喪失しないよう,ラフなつながりをもった分散型のアーキテクチャのほうが基本的にはフェイルセーフに適する。

このことは1997年に出版した『ネットワーク社会の文化と法』の中でも「単一化」による問題として指摘しておいたことなのだが,あまり注目されてこなかった。

その重要性と問題の本質を理解できる人がいなかったのだろう。

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