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2012年12月16日 (日曜日)

英国:ポルノサイトの自動フィルタ(自動アクセスブロック)に関する賛否両論

下記の記事が出ている。

 Internet porn: Automatic block rejected
 BBC: 15 December, 2012
 http://www.bbc.co.uk/news/uk-politics-20738746

 UK.gov backs away from ISP level filtering plan to protect kids
 Register: 14 December, 2012
 http://www.theregister.co.uk/2012/12/14/government_response_to_consultation_on
_online_parental_controls/

ポルノサイト,アダルトサイト,わいせつサイトなどに関しては,様々な価値観がある。日本のように「わいせつ物」を刑法で処罰する国は世界的には比較的少数だが,児童に対してポルノを見せたくないという親は世界中にいる。

性に関する情報を完全にブロックすることは不可能だし,また,性に関する情報を与えられることなく育てば繁殖能力のない大人になる可能性があるかもしれないという危惧は抱かなくても良いとしても,異性と混乱なく性関係を結ぶことに困難性を有する者に育つ可能性はあると思われる。

性欲は先天的に遺伝子によって決定されている本能的なものなのだが,性行為は後天的な「学習」によってのみ習得される。人類は,そのような動物として進化してしまったのだ。

そこで,国家による「正しい性教育」なるものが出てくる。

しかし,それは,単なる思想統制に過ぎない。

性は,本来自由なのであり,国家によって「お作法」を伝授するとかそういった性質のものではない。

一般に,「国家による思想統制」と言えば無色透明だと誤解する人がいないわけではない。

けれども,「国家」という生き物が存在するわけではなく,権力を維持し,国民から徴収した税金を分け前として奪い合うための人の集合が存在しているだけだ。要するに,「国家」という名で「誰か」の思想が強制されることになるのだという当たり前のことを理解すべきだ。

なにゆえ特定の個人(大臣である場合も,末端の公務員である場合も,あるいは,その背後で操っている誰かである場合もある)の思想を強制されなければならないのか。

例えば,性教育担当の30歳~40歳くらいの官庁担当者が決めたことに全ての日本人が従うことになる。現実に,かつて自民党政権当時に採用されていた「ゆとり教育」がそうだった。ゆとり教育は,日本の子供達に深刻な打撃を与え,日本の国力を著しく殺ぐことになったのだが,それを担当した元公務員が失敗の責任をとって割腹自殺したり処刑されたりすることはない。要するに,やりっぱなしの無責任社会となっている。

そこらへんをよく考えなければならないのだが・・・

さて,上記の記事に出てくる英国の性コンテンツ管理に関する議論は,自分の子供に対する親の性情報管理権のような問題がからんでいる。どのような性教育をすべきかについては,親が決定すべきことだが,もし制限すべきだと親が判断した場合,親が利用可能なブロック手段を準備すべきかどうかという議論だ。

民間企業が既に様々なブロッキング手段を提供している。

しかし,うまくいったためしがない。

今後もうまくいくことはないだろう。

仮に情報をブロックできるとすれば,リアル空間での性非行や性犯罪等が増えることになるかもしれない。

そこらへんのこともよく考えておく必要がある。

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