« 超高速パスワード解読器 | トップページ | ドイツ:諜報機関に認められている通信傍受権限を拡張するための通信関連法改正の動き »

2012年12月10日 (月曜日)

IBMが,電磁信号ではなく光信号により大量のデータを送受信するチップを開発

下記の記事が出ている。

 IBM chip aims to use light to speed up internet services
 BBC: 10 December 2012
 http://www.bbc.co.uk/news/technology-20646933

基本的に,電磁的な方法でコンピュータシステムや情報通信を破壊することが難しくなるような技術に向けた開発が進んでいるように思う。

今から約10年ほど前になるが,当時はまだ元気だった日本の某大手IT企業の社長(当時)から,今後の技術開発の方向性についてどうあるべきかとの質問を受けたことがある。

私は,待ってましたとばかりに「シリコンチップをやめ,電気信号をやめましょう」と答え,将来の基本アーキテクチャについて説明した。

しかし,全く理解してもらえなかったらしい。

その後,その会社は左前となった・・・

こういうことを含め,私は様々な提案をしてきたが,受け入れられたことがほとんどない。そんなことをやっている間に外国の企業が私が考えていたアイデアを実現するような技術を開発し,実用化し続けている。

おそらく,日本の企業は,既存の基礎技術をもとに応用する能力しかないのではないかと思う。

これではジリ貧になるに決まっている。

現状を打開するには,極めて突飛な発想が必要となることがあるということを理解できなければ,IT企業の経営者としてはそもそも失格だと思うのだが・・・

ところで,私は,学生に対しては,「人の能力というものは,経歴や学歴や肩書き等とは全く関係のないものだ。経歴や学歴や肩書き等は歴史的な偶然によって付加される符合の一種に過ぎない。」と説明し,叱咤激励している。

わかってくれる学生もあるし,そうでない学生もいる。しかし,自分を信じてがんばり続ける学生を期待して,そのように説明し続ける。大学教授をやめる日までそのように教え続けるだろう。

とは言っても,社会の中では,私見が受け入れられることはあまりない。

なぜなら,そのような符号を「免罪符」として免責されるという安易な道を選んだほうが楽だからだ。

これまたジリ貧になるしかない。

とは言っても,現実は現実だ。

それゆえ,地道な努力を重ね,誰もが実力を認めざるを得ない状況を獲得できるようにがんばるしかない。

[このブログ内の関連記事]

 IBMの新技術-水が未来を変える?
 http://cyberlaw.cocolog-nifty.com/blog/2012/11/ibm-15fb.html

|

« 超高速パスワード解読器 | トップページ | ドイツ:諜報機関に認められている通信傍受権限を拡張するための通信関連法改正の動き »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« 超高速パスワード解読器 | トップページ | ドイツ:諜報機関に認められている通信傍受権限を拡張するための通信関連法改正の動き »