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2012年12月 6日 (木曜日)

HPのプライベートクラウドサービス

下記の記事が出ている。

 HP's public cloud open for compute business
 Register: 5 December, 2012
 http://www.theregister.co.uk/2012/12/05/hp_public_cloud_cloudsystem_updates/

同社日本法人のS氏が公衆の面前で述べていたところによれば(←デジタル録音してある。),同社では米国内で経営破綻したストレージ会社等を買い漁った結果,物理ストレージ装置の保有量としてはかなり巨大な規模の企業になることができ,クラウドサービスを提供するための物理的基盤を構築することができたのだそうだ。

さすがだと脱帽するしかない。

ただし,コンプライアンスという面を考えると,利用者に対しては,どの場所にあるどの物理装置を提供するのかについての詳細情報を提供すべきだと思う。利用者は,その情報に基づいて安全性の有無を判断することができるだろう。同社が公式に出している安全性の宣言は全く意味がない。大事なことは,「どこに存在するどの物理装置を使うことになるのか?」そして「その物理装置を現実に管理しているのは誰か?」ということだ。これらの事項についての情報が「透明性」を欠いている場合,企業経営それ自体が「透明性を欠いている」と判断されてもやむを得ないことだし,それによって投資家が更に逃げることになったとしても,自業自得というものだろう。

このような問題を解決する方法はある。

それは,必要なストレージを最新かつ安全なものとして最初から全部構築し直すことだ。もし既にそうしているというのであれば,買い漁った大量の中古ストレージを全て物理的に廃棄したという事実を証明してみせなければならない。

あくまでも一般論だが,人間である以上,どんなに優秀な経営者であっても経営判断はある。しかし,誤った経営判断は直ちに是正されなければならないし,また,適正なアカウンティングの関係上,それらに関する情報は直ちに開示されるべきだと考えている。

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(余談)

あくまでも一般論。

ビジネスの要諦は,いかにして「ババ」をより高い価格で他人に売りつけ(押し付け),リスクのある状態から離脱し,かつ,利益をあげるかにある。

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