Apple製品は米国内で生産に移行?
下記の記事が出ている。
Apple's Tim Cook says Macs will be made in US
BBC: 6 December, 2012
http://www.bbc.co.uk/news/technology-20626376
良いことだと思う。
日本企業の製品も日本国内で生産すべきだ。
他国で生産している場合,スパイチップ等を製造段階で埋め込まれてもわからなくなってしまうかもしれない。
工業製品の生産に関しては,グローバリズムは(理論的にも現実的にも)間違っているのだろうと思う。おそらく,結局は経済的利益に結びつかないということをグローバリズム積極主義者も理解し始めているのではないだろうか。基本的には非常に単純な経済原理で理解できるはずのことなのだが,たいていの場合,欲望で目がくらんでいるので,真理からは相当かけ離れた思考しかできない頭脳になってしまう。これは,経済に限ったことではない。
しかし,本当の問題はそこにあるのではない。
仮に間違った理論や政策であっても,是正・修正すれば良いだけのことだ。しかし,最も深刻な問題は,そのような間違った発想をする能力しかない愚かな人間が一度権力の座に座りその美酒を口にしてしまったとたん,その座から降りることができなくなってしまうということだ。人間なので,非常にわかりやすい心理現象の一つだと言える。
究極的には,殺すしかない状態に至ることもある。過去2年の間に中東~北アフリカで起きた出来事はそのような例の一つだ。殺されてはたまらないと考える独裁者は,殺そうとする民衆を皆殺しにしようとするかもしれない。現実にそのようなことが起きそうな状況になっている。
要するに,どういうメカニズムになっているのかよくわからないのだが,「自己の非を絶対に認めない」というタイプの人間が存在することは事実で,そのような者が権力者になるとろくなことがない。もし遺伝子タイプで検査可能であるとすれば,未来社会においては,事前に検査した上で,そのような者については(独裁者の発生を未然に防ぐため)被選挙権を剥奪し,24時間監視の下の置くということになっているかもしれない。法定伝染病の患者と同じような扱いというわけだ。現在では精神現象や心理現象の多くについてまだよくわからないことのほうが多い。しかし,未来社会においてそのような現象の病理メカニズムが解析されてしまうと,ほぼ間違いなく,精神的または心理的に一定の傾向をもった者が法定伝染病患者と同じような扱いになってしまうだろう。そして,自己の非を絶対に認めない」というタイプの人間についても同じになるかもしれないと考えることができるわけだ。そのような「隔離治療」を実行するために,人間では謀反を起こすかもしれないので,おそらくロボットが大量に動員されることになる。ロボットは,命令に背くことがない。ただし,現時点での独裁者は,同じことを「反対派」に対して断行するだろうから,世界はやはり混沌としたものとなってしまう可能性が高い。
SFは,SFではなく,現実の一部となりつつある。
[追記:2012年12月9日]
関連記事を追加する。
Why Apple Got a ‘Made in U.S.A.’ Bug
New York Times: December 7, 2012
http://bits.blogs.nytimes.com/2012/12/07/why-apple-got-a-made-in-u-s-a-bug/
[このブログ内の関連記事]
Foxconnが米国内に工場建設を計画?
http://cyberlaw.cocolog-nifty.com/blog/2012/11/foxconn-9b04.html
これからの産業界はどうあるべきか?
http://cyberlaw.cocolog-nifty.com/blog/2012/08/post-365f.html
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