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2012年9月18日 (火曜日)

アルゼンチン:政府がUSドルの購買を禁止したことから,PayPalによる電子決済にも制限が発生

下記の記事が出ている。

 Paypal suspends domestic transactions in Argentina
 BBC: 17 September, 2012
 http://www.bbc.com/news/technology-19605499

同じような問題は,どの国でも発生し得るのではないかと思う。

電子商取引上の仮想通貨による電子決済だけではなく,他の様々な金融商品の国際取引等を通じて,主権国家による国家資源に対するコントロールがほとんどきかなくなってきている。そのため,課税権の関係でも問題が発生している。

要点は,金本位制をやめたのに,ある通貨の強制通用力の背後には「金が存在している」という前提で「価値」の概念が想定されていることに全ての問題の本質があるのではないかと考えている。どの国にも「十分な金」など存在しない。通貨は,最初から全て空手形のようなものなので,「信心」するしかないという「鰯の頭」的な存在だ。鰯の頭と別の鰯の頭とを交換しても,やはり鰯の頭であることに変化はない。人々がその価値を信じなくなれば,一瞬にして全ての資産が無に帰すことになる。株価の変動という現象もそのようにして考察すべきであり,もともと全ての株式は完全に無価値なものであり,誰かが主観的に欲しいと思えば値段がついて取引されるという程度のものだと理解すべきだろう。株式以外の全ての債権,債券等も同じであり,最初から無価値なのだけれど,価値があると信じてr取引の対象にされているだけなので,誰も信用しなくなれば,本来の姿どおりに無価値なものとして扱われるようになるだけだということになる。ここらへんの問題については,ほぼ全ての経済学者や経営学者が「価値」の本質は主観に過ぎないという当たり前のことをぼかしたまま,小手先の取引テクニックだけ論じているからおかしなことになっている。

しかし,昔からユダヤ人の商人や華僑などの人々は,真実を知っていた。だから,今でも紙幣などというものの価値を認めず,物体としての「金(gold)」の価値しか信じないのだ。

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