カルネアデスの板
今日から集中講義だ。
1年生対象の講義なので,いろいろと本質的なことを教えてやりたい。
特に,法現象というものは,たいていの場合,経済現象の別の表現形態に過ぎないということを教えてやりたい。
私は,マルクス主義者ではない。マルクスの経済理論の基本となっている「労働価値説」がロボットの出現によって完全に破綻してしまっており,経済理論として維持することは完全に不可能になったものと考えている。1名の使用者と何万台かのロボットしか存在しない事業場(労働者が一人もいない事業場)というものを考えると,製品の価値の中に労働者の労働分が1円も含まれていないことは明らかだ。このことはすでに何度も述べている。
しかし,マルクスとは全く無関係に,法現象の多くは,実際には経済現象だ。
そして,経済現象は,生存本能の実現によって発生する。
それゆえ,本質的な問題を考えるときには,常にカルネアデスの板の課題と取り組まなければならないことになる。
ゆとり世代の学生にはちょっときついかもしれない。
しかし,所詮は「食うか食われるか」の生存競争なのだということを知っていないと,人生で大失敗をしてしまうことになる。
問題は,それをどのようにして教えるかということになるのだが・・・
さて,そろそろ教室で準備を開始しなければならない。
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