インド:国民のIDデータ及び遺伝子情報を管理するUIDデータセンターが火災事故
下記の記事が出ている。
Fire at Indian UID data center, but citizen info safe
ZDNet: August 8, 2012
http://www.zdnet.com/in/fire-at-indian-uid-data-center-but-citizen-info-safe-7000002317/
私は,この手の記事を読むと,火事の真の状況を憶測してしまうクセがある。
最悪のシナリオでは,他の目的でデータを転用した痕跡を消滅させるために意図的にデータセンターに放火したというシナリオだ。その変形シナリオとして,火災鎮火後になされるバックアップからのデータ回復のタイミングを狙って全データの盗み取りを実行する犯罪というようなものを考えることができる。いずれの場合でも,消火に気を奪われ,情報セキュリティ管理のほうに注意がいかなくなる危険性が高い。
よりひどくないシナリオとしていは,反対勢力による放火があったというシナリオを考えることもできる。インドに対する周辺国からのサイバー攻撃は,毎日のようにある。
どっちにしても憂鬱なシナリオなので,現実であって欲しくない。
なお,このインドのデータセンターのような特殊なものではない普通のデータセンターサービスの中には,火災,地震,水害等に対する物理的防御が非常に弱いところがあるので注意を要する。また,日本のデータセンターの場合,重火器・爆弾・毒ガスなどを装備したテロリストによる物理攻撃に対する物理防御は基本的にないと思ったほうが良い。
| 固定リンク
« EFF:連邦議会上院に提案されている国防機密漏洩防止法案が情報の自由と表現の自由に対する重大な侵害になるとの見解 | トップページ | フランス:著作権侵害に対する3ストライクルールは「ドブに金を捨てるようなもの」だとして,文化相が制度廃止を検討 »
コメント