The Non-nonsense Guide to Legal Issues in Web 2.0 and Cloud Computing
Amazonに注文していた下記の書籍が届いたので,早速読んだ。
The Non-nonsense Guide to Legal Issues in Web 2.0 and Cloud Computing
Charles Oppenheim
Facet Publishing (2012/7/20)
ISBN-13: 978-1856048040
あまりにも面白いので,一気に読了してしまった。これは良い本だ!
特に著作権に関しては(sui generisを肯定するかどうかとは無関係に)本質的な部分をついている。私が「私見」として講義などで述べていることと同じようなことを考えることのできる人がいるということを発見し,ある意味びっくりした。これで「私見」が「独自の見解」ではないということを学生に証明することができる。(笑)
結局,「支配と所有」の関係をどうとらえるかという問題に帰着する。
私見によれば,パプリッククラウドで提供されるサービスは,もっともおおざっぱな言い方をすれば,巨大なジェネレータによる自動生成のようなものなので,生成されるプロダクトに関する権利は,何も合意や条件等が付されていなければ(当然のことながら)全てベンダの側に帰属することになる。そこが最も重要な本質的問題なのだ。この本ではまだ明確に書かれているわけではないけれども,問題意識は全く一致しており,非常に心強く思った。
この分野に興味のある者には必読の一冊と思われる。
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