ゴールドマンサックスの元従業員が取引用ソフトウェアを盗み出したという事件について,控訴審において連邦法の定める犯罪としては無罪の判決があった後,今度はニューヨーク州法では犯罪であるとして,同一の行為について2度目の起訴
下記の記事が出ている。
Ex-Goldman Sachs Programmer Charged, Again, Over Trading Code Theft
REUTERS: August 10, 2011
http://www.wallstreetandtech.com/data-security/240005298
Ex-Goldman Programmer Aleynikov Arraigned in New York
Bloomberg: August 9, 2012
http://www.businessweek.com/news/2012-08-09/ex-goldman-programmer-aleynikov-arraigned-in-new-york
無罪とした控訴審判決は,下記のところで閲覧することができる。
UNITED STATES OF AMERICA v. SERGEY ALEYNIKOV
UNITED STATES COURT OF APPEALS FOR THE SECOND CIRCUIT
(Argued: February 16, 2012 Decided: April 11, 2012)
Docket No. 11-1126
http://www.scribd.com/doc/88876933/Appeals-Court-Opinion-on-Sergey-Aleynikov
これは典型的な憲法事件になってしまったようだ。「サイバー法の授業の教材としてもってこいの事例」と表現すると,かなり失礼なことになってしまうかもしれないが・・・
ともあれ,どの憲法の教科書にも書いてあるテーマに関する事例でありながら,これだけ典型的な実例というと,そうそうたくさんあるわけではない。
今後の裁判の行方に着目することにする。
[このブログ内の関連記事]
ゴールドマンサックスの元従業員に対し,株式の高速トレーディング用ソフトウェアを盗み出した罪により拘禁刑8年の判決
http://cyberlaw.cocolog-nifty.com/blog/2011/03/8-6536.html
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