リアリティのあるアバター
現在のSNSなどで用いられているアバターは,要するにアニメのキャラクターのような感じのものが多い。
しかし,画像処理技術の進歩は著しいし,CPUの処理速度も飛躍的に高まっている。
そのことから考えてみると,いずれ,自分の写真を1枚提供すると,そこから自動的にリアリティのある立体アバターを自動生成してくれるような技術が確立され応用されるようになるのではないかと予測している。
リアリティがあるとは言っても,所詮は画像の一種に過ぎないので,デジタル修正は自由自在。年寄りでも若いイケメンに変身することが可能だ。
そのような時代になったらなったで,様々な問題やトラブルが発生する可能性はある。
かつて,例えば日本にいる日本人とブラジルにいる日系入植者との間で郵送された1枚の写真のみを頼りに「お見合い」がなされていた時代がある。その写真には,もちろん修正がなされていて美男・美女になっている。了承すると本人が渡航してしまい帰国するだけの船賃は持ち合わせていないから,写真を観て想像していた人とは感じが違っていても,みんなあきらめて結婚したとか聞いているが真相は知らない。
そのようなことがリアリティのあるアバターを使った交際の中から生まれてくるかもしれない。
こういう文脈の話題では,いつもアルパチーノ主演の映画『シモーヌ』を引き合いに出すことにしている。この映画は面白い。現代の技術ではありそうにないことだけれども,近未来のSNSでは十分にありそうなことだ。
さて,人間は,外貌(容貌)によってその同一性識別をすることが多い。それがそもそもデジタルフェイクだらけの社会になったとしたら,どちらのほうがよりリアリティのある存在ということになるのだろうか?
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