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2012年7月 7日 (土曜日)

オリンパスの粉飾決算に関係した監査法人に対して業務改善命令

下記の記事が出ている。

 金融庁がオリンパス2監査法人を行政処分、引継ぎ体制が不十分で
 REUTERS: 2012年7月6日
 http://jp.reuters.com/article/jp_financial/idJPTYE86503N20120706

同情はしないが,気の毒な面がないわけではない。

なぜなら,もし厳格な会計監査を実施していたら,100パーセント確実に顧問契約を破棄されていただろうと考えられるからだ。日本の監査法人の中で,そのような事態に耐えられるところは1法人も存在しない。

問題となった監査法人には親しい知人が何人か在籍していた。ところが,粉飾事件がおきていた時期ころになぜか辞めてしまった。公認会計士を完全にやめてしまった人もいる。今から思うと,「そうだったのか~~」という感じになる。

私の書棚には青山監査法人の手による『高度情報化時代のシステム監査の方法』という書籍がある。その本の背表紙に目をやる度に,「手段」や「方法」によって「悪」を防ぐことは決してできないということを痛感する。問題は,「人」にある。

一般に,悪をなす経営者が適正な会計監査に抵抗する場合には,監査法人が告訴をするように義務付け,告訴があった場合には当該企業を一時的に国家管理として経営陣の経営権を否定することを可能とするような法律を制定すれば,ある程度まで問題を解決することができるかもしれない。しかし,もしそのような問題のある企業の国家管理が実現したと仮定すると,巧妙な企業乗っ取りが実現可能になるという問題があることは一応措くとしても,基本的に当該企業は国家管理になったとたんに倒産を免れないので,監査法人の厳格監査による企業倒産が続出することになるだろうと思われる。つまり,このような方策を採用することはできない。

したがって,ある程度の「悪」には見てみないフリをする必要がある。しかし,そのようにすることは常に「正義」に反することにはなるので,ある程度のことは許容すべきだというポリシーを採用した場合,一般に,「公認会計士は正義を実現する職業ではない」という位置づけになってしまうことを承認せざるを得ないのではないかと思う。

現実問題として,「正義感の強すぎる公認会計士」が仕事で成功する可能性は著しく低いだろう。このことは,弁護士,検察官,裁判官でも全く同じだ。

さて,現在進行形で大型粉飾決算をしている企業がゼロのはずがないので,今後も同じようなことが何度も繰り返されることになるだろう。

世間というものはそういうものだ。

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