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2012年6月22日 (金曜日)

間部 豊「電子書籍・電子図書館に関する動向と今後の課題」

情報メディア学会の機関誌が届いたので,早速読んでみた。

まあだいたいこんなものだろうというのが率直な感想なのだが,下記の「研究ノート」があったので紹介する。

 間部 豊
 「電子書籍・電子図書館に関する動向と今後の課題」
 情報メディア研究10巻1号45頁
 ISSN 1348-5857

内容的には特に目新しいことはないけれど,知識を整理する際には参考になるだろうと思う。

「課題」の部分も特に課題とすることではなさそうに思った。これまでも検討されてきたことばかりだ。

ちなみに,私自身がネット上で様々なデータベースにアクセスして情報検索をする際に一番の課題だと思っていることは,それは,「インデックスが悪い」ということに尽きる。

これまでは「とにかく電子化」ということでやみくもにやってきたのでやむを得ない面はある。

しかし,要するに,電子化されたマイクロフィッシュ(マイクロフィルム)に過ぎないものが多く,とても「電子文献」とは呼べたものではないものが多過ぎるのだ。

キーワードが間違っているもの,目次や索引等が適切でないものは,むしろ大多数と言っても過言ではない。それらを適正化する仕事は,実はライブラリアンの仕事ではない。それぞれの論文等の内容を十分に咀嚼理解することのできる各専門分野の研究者の仕事なのだ。

今後は,ライブラリアンと専門研究者との共同作業を含め,電子書籍をより使いやすいものとするための研究がなされるべきだろう。

念のために言っておくと,それぞれの専門分野によって,アプローチの方法が異なるので,共通のスキームは存在しないのだろうと思う。だから,図書館学上の分類法だけで考えている限り,この問題を解決することは絶対にできない。

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