電子的な武器に対応するため,銃砲刀剣類所持等取締法の抜本改正が急務
現行の銃砲刀剣類所持等取締法は,弾丸を発射する装置を「銃」または「砲」であると定義している。ポルトガル人が種子島に火縄銃をもたらしたときに形成された概念なので,約400年ほど前の定義をそのまま踏襲していると言える。
しかし,現代社会では,頭がよくて器用な者でありさえすれば,そこらへんでかきあつめた陳腐な電子部品を組み合わせるだけで,かなりすごい威力をもった武器を構築することができる。
例えば,下記のような記事が出ている。
話題の「発話阻害銃」、日本人開発者に聞く
Wired: 2012年3月8日
http://wired.jp/2012/03/08/speech-jamming-gun-inspiration/
この銃が重要な交通機関の運転手に対して用いられた場合,安全確認等の会話をすることが不可能になり,とてつもなく悲惨かつ重大な結果を発生させることができるだろう。
立法者や法律家の大半は,まだまだサイバーな世界の発想をすることができず,種子島レベルの頭脳を維持し続けているが,そんなことでは立法者であるとも法律家であるとも言えるはずがない。
ネットだけではなくリアルな世界でも電子的な殺人や傷害や業務妨害等が簡単に実行できてしまう時代になったのだから,電子的な道具に対する認識・理解をしっかりともたなければならないし,必要であれば法的対応が急務だと思われる。
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