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2012年2月12日 (日曜日)

世界中の軍がサイバー戦に備えて優秀なエンジニアを物色中?

下記の記事が出ている。

 In cyber era, militaries scramble for new skills
 IBN: February 11, 2012
 http://ibnlive.in.com/news/in-cyber-era-militaries-scramble-for-new-skills/229166-11.html

しかし,真に優秀なエンジニアが軍のために仕事をする気になるかどうかは疑問だ。現に,真に優秀な者は,いまだに軍や政府のサイトをハックする側にいる。

また,仮に真に優秀なエンジニアを獲得できるとすれば,その場合には仮想敵国も同様に真に優秀なエンジニアを獲得できていると推定するのが正しいから,結局,相対値としては自軍が少しも優位を確保することができないというジレンマが存在する。

それはさておき,優秀なエンジニアを獲得するには何が必要かを考えてみると,「優秀な従業員を獲得するには何が必要か」という一般法則の応用として考えればよいと思われる。そして,そこで考慮すべきことは,次のような一般原理が存在することだ(一般原理なので例外は存在する。しかし,それはあくまでも例外だ。)。

1:金持ちは金持ちが好きだ。貧乏人を好きになることはない。

2:美形は美形が好きだ。醜形を好きになることはない。

3:強い者は強い者が好きだ。弱い者を好きになることはない。

4:技能の高い者は技能の高い者が好きだ。技能拙劣な者を好きになることはない。

5:頭脳明晰な者は頭脳明晰な者が好きだ。凡庸な者を好きになることはない。

このような一般原理から考えると,優れた従業員を確保するためには,経営者や管理職等が極めて優れた者である必要がある。もしそうであるとすれば,募集をかけなくても優秀な人材が集まってくるだろう。

軍がサイバー戦に備えて優秀なエンジニアを募集する場合にも同じことを考えなければならない。

一般に,「無能な将軍」はハックしボロボロにしてやるべき対象なのであって,自分が心酔し服従する対象だと考えるハッカーはいないだろう。

結局,組織のトップを含め,無能な者をきれいさっぱり一掃するということからはじめなければならないという,ごくごく当たり前の結論となる。

しかしながら,現実の社会に起きていることをながめていると,結局,無能なトップが権力をにぎって離さないので,組織が腐り,自己崩壊し続け,そして,もちろん有能な人材がどんどん逃げてしまうということが常態化しているように見える。

無能な者としては,有能な者が活躍できる社会になると自分が生き残ることができないということを直感的に知っているから,何が何でも有能な者をつぶし続けるというこれまた当然の行動に出ることが多い。その結果,やはり自滅するしかないという誰が考えても明らかな結末を迎えることになるのだ。

日本という国は,国それ自体として,そのような組織であるようにして成長してきた。

もし本来あるべき姿にしようとするのであれば,世間に非常に多数存在する無能な経営者や上司をパージしなければならないことになるが,社会のなりたちとして,それができないようになっている。有能な者は,常につぶされる。だから,このままでは日本は滅びる。

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