EU:Facebookが,ターゲット広告をオプトインに変更しなければならないという危機に直面
下記の記事が出ている。
Facebook faces a crackdown on selling users' secrets to advertisers
Telegraph: 27 November 2011
http://www.telegraph.co.uk/technology/facebook/8917836/Facebook-faces-a-crackdown-on-selling-users-secrets-to-advertisers.html
EUの法制上当然のことであるし,日本のプライバシー関連法の解釈上もそうであるべきなのだが,米国や日本の経営者の中には認めようとしない者が少なくない。強欲なのだ。
しかし,EUの法制は厳しいし,法適用も厳格なので,Facebookはポリシーを変更するか,それともEUでのビジネスから撤退するかの選択を迫られていることになる。
ちなみに,同じ問題に直面しているのはFacebookだけではなく日本の企業も同じだ。そして,EUの顧客に対してのみオプトインに変更した場合,電気通信事業法に定める不公平取扱の禁止に違反することになるので,結局,全ての顧客に対してオプトインの扱いとするようにポリシーとシステムを変更するしかないという結論となる。
[このブログ内の関連記事]
ドイツ:個人データ保護官が,Facebookでは退会した利用者の個人データを使って行動履歴を追跡し続けていると指摘
http://cyberlaw.cocolog-nifty.com/blog/2011/11/facebook-784f.html
Facebookが個人データ保護法違反として罰金刑で処罰されるおそれ
http://cyberlaw.cocolog-nifty.com/blog/2011/10/facebook-c093.html
アイルランド:FacebookがEU個人データ保護指令に違反している疑いで調査を開始
http://cyberlaw.cocolog-nifty.com/blog/2011/10/facebookeu-0c01.html
米国:Facebookによるプライバシー侵害があるとしてクラスアクションが提起されたようだ
http://cyberlaw.cocolog-nifty.com/blog/2011/10/facebook-6abd.html
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