三重県の津波対策防潮堤138箇所で空洞化が判明
下記の記事が出ている。
防潮堤に空洞138カ所 三重県、津波で倒壊恐れ
中日新聞: 2011年11月19日
http://www.chunichi.co.jp/s/article/2011111990090417.html
現実に大規模な地震や津波が発生した場合,これらの防潮堤が崩壊する危険性が高い。
現在の避難計画等は,これらの防潮堤が正常に機能することを前提にしてたてられているから,防潮堤が正常に機能しないとなると避難計画等を全面的に見直す必要がある。
また,問題なく正常に機能する防潮堤についても,地盤沈下等の結果として,設置時に想定した高さの津波を防御する能力が既に失われてしまっている可能性もある。
加えて,防潮堤は,孤立して機能するものではなく,他の防潮堤と協調して機能するように設計されている。それゆえ,その一部が崩壊すると,全体として機能を発揮することができなくなってしまう可能性が高い。
要するに,物理的に防潮堤が存在していても,それが存在しないという前提で発想しなおしてみる必要があるように思われる。
なお,上記の記事は三重県に関するものだが,同様の事態は他の都道府県でも十分にあり得る。その中には,竣工時点で既に(手抜き工事等のために)存在していた欠陥に起因するものもあり得ると思われる。実際に施工した業者は,本当のことを知っているはずだ。
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