SamsungがフランスとイタリアでApple iPhone 4Sの販売について差止命令を求める申立
下記の記事が出ている。
Samsung wants iPhone 4S banned in France and Italy
BBC: 5 October 2011
http://www.bbc.co.uk/news/technology-15184461
サムスン、伊仏で新型iPhoneの販売差し止め申請へ
AFP: 2011年10月5日
http://www.afpbb.com/article/economy/2832862/7878616
私の予測では,フランスとイタリアの裁判官は,Samsungが韓国の裁判所でも同様の申立をしない限り,Samsungの主張をまともなものとしては受け止めないだろうと考える。首尾一貫していない。
Samsungにとって最悪の想定としては,担当裁判官が,「Samsungが韓国内では販売差止を求めていない以上,保全の必要性がないばかりか,欧州におけるSamsungのシェアを伸ばすためのAppleに対する営業妨害行為の一種である」と判断し,そのような理由に基づいて申立を却下するという想定があり得る(←韓国内での販売を容認するという態度は,権利保全の必要性・緊急性がないということを自認していることになると解釈可能である。)。Samsungがこのような最悪の事態を免れ,自らの主張を貫き,勝利を得たいのであれば,韓国内においてもAppleに対して販売差止の申立をしなければならない。
[このブログ何の関連記事]
GalaxyTabには特許侵害があるとして,Appleが日本でもSamsungを提訴
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http://cyberlaw.cocolog-nifty.com/blog/2011/08/samsunggalaxy-t.html
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http://cyberlaw.cocolog-nifty.com/blog/2011/08/applesamsunggal.html
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