東日本大震災の引き金は大きな海山の崩壊であることが実証されたようだ
下記の記事が出ている。
壊れた「留め金」…海山の破壊が大震災誘発か
産経ニュース: 2011.10.8
http://sankei.jp.msn.com/science/news/111008/scn11100807220000-n1.htm
海山の崩壊によってプレートが移動し,それによって地震が発生することについては既に書いてきたとおりだ。
地震を周期で考えるのはやめにしたらどうか
http://cyberlaw.cocolog-nifty.com/blog/2011/03/post-3d7b.html
そこで書いたとおり,プレート理論だけで地震現象の全てを説明することはできない。しかし,プレートの大移動が大きな地震の発生原因であることを否定する趣旨ではない。そして,その中には,つっかえ棒のようになっている海山の崩壊によって発生するプレート移動もある。
このことから,「**年に一度」といったイメージで地震の発生を考えることがナンセンスであることを理解することができる。
海山が原因となっている場合,海山は一度に全部壊れるわけではないから,前回の崩壊によって壊れ残った部分が次に崩壊し,次の大地震を発生させる。この場合,次の崩壊が生ずるまでの間隔や次の地震の態様・程度はもちろん前回のものとは異なることになる。だから,全く同じモデルを前提に計算をすれば,必ず失敗する。
加えて,海山の所在地は,規則的に並んでいるわけではない。このこともまた,地震が規則正しく周期的に発生するわけではないということを裏付けていると考えられる。
巨大地震は,常に,いつでも,どこでも発生する可能性があるという前提でものごとを考える必要がある。
他方で,「本震」と「余震」という区別が全くナンセンスであることを改めて強調したい。
今回の震災に関しては「余震」及び「誘発」という語を使うのをやめよう
http://cyberlaw.cocolog-nifty.com/blog/2011/04/post-465d.html
M5以上の地震が約600回
http://cyberlaw.cocolog-nifty.com/blog/2011/09/m5600-8edf.html
岩手県沖でマグニチュード6.6の大きな地震
http://cyberlaw.cocolog-nifty.com/blog/2011/09/post-19d3.html
海山の崩壊が原因となって大地震が発生する場合について,比ゆ的に表現してみると,天井板が一枚壊れて落下するというよりも,天井板全部が一度に崩落するという状況が発生していると理解したほうがよい。
この場合,かなりの容積をもった大きな地殻が全体として崩壊するので,その地殻に含まれる全ての地震が全体の中の一部なのであり,どれが親玉とか子分とかいった区別は全くない。
このことは,例えば,1本の支柱だけで支えられている笠のような天井をイメージしてみると理解することができる。支柱が折れると笠は崩壊する。しかし,支柱と笠の接合部はほとんど壊れず周辺部だけが破壊されるということがあり得る。この場合,震度としては破壊の大きな部分が最も大きくなるかもしれないが,本当はその場所が震源地であるわけではないのだ。
このことからも,本震と余震という区別が全くナンセンスであることを理解することができる。
現時点では,地震学者等に受け入れられていないかもしれないが,いずれ私見のほうが定説となるだろう。
ちなみに,私見によれば,日本列島は,どの場所でも,巨大地震発生の脅威にさらされ続けている。それが,いつ,どこで発生するのかを特定することはできない。しかし,近い将来にも発生することは確実だと思われる。
全ての原発を停止し,可能な限りの防御をしなければならない。
そうしないと,たとえ大地震や大津波をしのいで生き残ったとしても,原子炉や高速増殖炉の爆発による熱線や放射能汚染等によって日本人が全滅することになる。
日本人は,これまでの歴史の中で何度も巨大地震や巨大津波を経験してきた。それでも日本人は生き残り,繁栄を築いた。しかし,原発や高速増殖炉の存在は,日本人を非常に短期間で根絶やしにしてしまうだけの威力をもった極めて重大な脅威となっている。
原発や高速増殖炉の運営者及びその支援者・推進者は,いまや殺人鬼に近い状態となっていることを自覚すべきだ。
[追記:2011年10月13日]
関連記事を追加する。
海底の山が大震災原因か プレート沈み破壊の可能性
産経ニュース: 2011.10.13
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/111013/dst11101311240006-n1.htm
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