スマートフォンの使用によって,利用者のほぼ全ての行動が把握されてしまう危険性があるとの指摘
下記の記事が出ている。
Spy Smartphone Software Tracks 'Every Move'
Sky News: October 30, 2011
http://news.sky.com/home/technology/article/16099260
スパイウェアによって通話内容,電子メール,位置情報,利用者の個人情報等が奪われる危険性があることはこれまでずっと指摘されてきたことだし,現にそのような被害が発生している。
最近のスマートフォンでは,重力の移動をキャッチするセンサーを搭載しているものが多いので,その信号をハックすれば利用者の動作まで詳細に知ることができる。このセンサーは,かなり微細な振動までキャッチしてしまう。近くにあるPCでのキーストロークをキャッチしてしまうことは実験により確かめられているが,それだけではなく,歩行や就寝など人間の普通の動作のほぼすべての振動をキャッチしてしまうだろうし,効率的な解析ソフトウェアがあればリアルタイムで「何をしているのか」を解析できてしまうだろうと思われる。
また,もしこれらの情報がサーバ側に蓄積されている場合(クラウドサービスである場合等)には,サーバのハッキングによりそれらの情報を入手することが可能になるし,また,サーバの管理者の非違行為によって外部に流出することもあり得る。
一般にハックされないコンピュータ・システムは存在しないので,危険を避けるためには,最も単純な音声通話機能しかない携帯電話を利用するのがベターだろうと思われる。できれば,アナログ通話機能のタイプのものがベターかもしれない。
[このブログ内の関連記事]
スマートフォンによって近くにあるPCのキーストロークの80パーセントの精度で読み取る実験に成功との報告
http://cyberlaw.cocolog-nifty.com/blog/2011/10/80-7688.html
スマートフォン用のスパイウェア
http://cyberlaw.cocolog-nifty.com/blog/2011/08/post-87bb.html
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